指先に絡まる旋律(うた) ドレスのようにまとって
わたしは踊り続けた 来る日も来る日も

視線のすべてが 喝采のすべてが
頭上はるか降り注ぎ ティアラに変わる
でもその眩しい 輝きはいつか
触れることもかなわずに 砕けて消えた

 12時の鐘の音(ね) 待つこともないまま
 その響きを不意に止めた かりそめの輪舞曲(ロンド)
 もつれた爪先を かすめて醒めた夢
 ガラスなのは靴じゃなくて このカラダだった

ダンスフロアの片隅 置き去られたままの靴
拾い上げた瞬間に 世界は変わった

こころの準備も 整わぬままに
シャンデリアの反射する ホールでひとり
不器用なステップ 踏み続けていた
カクテルライトの光 瞳を焼いて

 かなわない夢なら 見たくなどなかった
 シンデレラと呼ばれたって ただ虚しいだけ
 それでもまだここで 踊れなんて言うの?
 ガラスの靴は砕け散り もう履けないのに


 綾なすふたすじの 白い道はいつか
 雪の果てに吸い込まれて 見えなくなった

 12時の鐘の音 聞くこともないまま
 シンデレラは裸足のまま 膝を抱えてる
 凍てつく爪先に 落ちる夢の欠片
 ガラスの靴より儚く 輝いて消えた

 かなわない夢でも 見続けてたかった
 ガラスの靴でいいから 踊ってたかった
 

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

ふたりのシンデレラ

「フィギュアスケート3部作」の3本目です。
本作は、太田由希奈・中野友加里のふたりをモデルにしています。

卓越した演技力でジュニア時代からいくつものタイトルを獲得し、
トリノ五輪代表を有望視されていながら、
足首の負傷が原因で五輪を逃し、最終的には競技会からの引退を余儀なくされた太田。
その太田の代役で2005年のNHK杯に出場⇒優勝し、
一躍「シンデレラガール」ともてはやされながらも、
トリノ・バンクーバーの両五輪とも僅差で代表を逃した中野。

もう少しのところで夢に手が届かなかったふたりへのシンパシーを詞にしてみました。
曲募集中タグはありませんが、曲つけてくださる方いらっしゃれば大歓迎です。


[想定構成]
 Aメロ⇒Bメロ⇒サビ
 Aメロ⇒Bメロ⇒サビ
  間奏
 サビ(前半2行)⇒ブレイク⇒サビ⇒サビ(後半2行)


「フィギュアスケート3部作」その他の作品はこちら。

 3部作その1「エレーナになれなくて」
 http://piapro.jp/content/6t6fgn5h5eyfn6lr
 3部作その2「Dreams Are Still Going On」
 http://piapro.jp/content/r375zynrqj3ihfqn

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投稿日:2013/04/15 22:43:27

文字数:593文字

カテゴリ:歌詞

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