「忌みのない言葉」
螺旋描き 深く落ちる
刺さるような言霊から
逃げている
誰の声も 届くことは
無いだろうと
見えない手を振り払う
涙の跡 凍りついて
熱を奪う
抗えない夢の意図
誰も僕を知らない
誰も許してくれない
過激なほど孤独な
彷徨う惑星
痛みは分かち合えず
理由は今ここに無く
明かりの消えた世界
手探りの明日
二度と戻れない
探す事も無い笑い声
傷口に触れる思い出のような
風を避ける
眩しすぎる 月の明かり
闇に浮かび
戸惑う目を引きつける
誰かの責める声が
途切れることなく続き
歩く力を失くす
こぼれ落ちていく
救われない思い出
振り返らず向うのは
影だけが残された
世界の裏側
正確な時を刻み続けている秒針が
問いかけるたびに
僕の輪郭を溶かしていく
耳を塞ぎ
立ち尽くして
何も言わず
顔を伏せるだけで
漂うまま
もっと遠く
漂うまま
もっと遠く
欲しいと望んだもの
せめて目を閉じる自由
隠れて光る星に
自分を写した
二度と戻らないから
必要のない結末
選ぶことも出来ない
決められた終わり
僕に問いかけるのは
ノイズまみれの幻
触れると壊れそうな
沈みそうな船
結末はありきたり
不安定な強さだけ
忘れてしまうだけで
留まることなく
刻まれたものは
塞がらない傷
押さえても
痛みは消えない
咲き誇る花が落ちるまで
