(1番)
零れ落ちる 月の子供 静かに空を見上げ
硝子の靴 踏み鳴らせば 真紅の月が溶けた

湖の 鏡には 私だけが映る
変わりゆく その姿 もう二度と見せないで

足元から 青い花が 私を見つめている
鋭い爪 飢えた瞳 奇怪なその全てを…


(2番)
嘆きさえも 獣のような 醜い唸り声に
白い指は 黒く歪み 喉元を切り裂いた

壊れてく その心 息づく衝動が
緩やかに 侵してく 私の愛の記憶

あの日のこと 忘れていく 何も知らない昔
戻りたいの 戻れないの 月に帰れはしない…


(3番)
鈴の音が 聞こえてくる 暗い闇の森から
近づいては 鳴り続けて 私を解き放つの

湖の 鏡には 白い肌が映る
揺らめいた その影を もう一度抱きしめた

硝子の靴 踏み鳴らそう 真紅の月を見上げ
一人きりの 夜のワルツ 月の子供が踊る

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Moon Child

EVIさんの歌詞募集曲に歌詞を付けてみました。
http://piapro.jp/content/ypl8b3niiemyzi4r

作詞者氏名表記、改変ともに必要でしたらご自由にどうぞ。

以下は歌詞の意味&自分的見解です。


07/10 少し修正

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紅い月の子供は、ある日空から零れ落ちてしまいました。

月の子供は、そこで拾った硝子の靴で踊りはじめました。
綺麗な音を響かせて、月の子供は踊り続け、小さな湖のまでやってきました。

しかし、喉の渇きを潤すために水を飲もうとした子供の目には、恐ろしい怪物が映りました。
鋭い爪、黒く醜い指、血に飢えた恐ろしい瞳の色。

その全てに嘆く月の子供の声は、前のような透き通った声ではなく、低く唸るような獣の声へ変わっていました。

元の姿にも、あの月にも戻ることができず、子供は自分を愛してくれた人のことをただただ思い出すだけでした。

***

子供は自分が“月の子供”だということさえ忘れ、空に浮かぶ紅い月を見上げながら、遠くから鳴り響いてくる鈴に耳を傾けていました。

すると、鈴の音が近づく度、湖に映る自分の姿が変わっていきました。
怪物のような姿ではなく、真っ白で繊細な月の子供へと戻ったのです。

月の子供はもう一度硝子の靴を履き、湖の淵でずっとずっと踊り続けました。
硝子の靴が鈴の音を響かせ、月の子供の声は歌声となって風になりました。

月の子供は、今でもその森の中で孤独なワルツを踊り続けているそうです。

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このままでも長いですが、本当はお話一つくらい書けそうな勢いです。

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投稿日:2008/07/10 23:56:49

文字数:368文字

カテゴリ:歌詞

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