今日もまた散りゆく
民は信じるものを護りぬくために刃手に取る
背に隠した教会
そこに咲いたグラジオラスは戦えぬ彼女の心で

血は流れ死が迫る消えかけの命の火に
涙を流して傷を癒す
名も無き彼女の温もりに
民は彼女をマリア、と呼んだ

荒らされる花 護るは誰だ?
グラジオラスの剣を心に宿した民が
また一人命を散らす
轟いた無情な音に貫かれて最期に叫ぶ
マリア、マリア、嗚呼マリアよ、と
跪いて


今日もまた散りゆく
神に救いを祈り続けては消える声に怯えた
明日の行方分からず
もがき苦しむ最後の砦も静かになりゆく運命

銃声は耳元まで
美しく歌われた賛美歌さえ無い死の教会
名も無き彼女に救われた民も
今また神に呼ばれて

散らされた花 そっと掬って
一人きりで残された少女は
愛する人の声聞きグラジオラスを手折る
その勝利浸る大将
忍び寄って刃を翳す
神よ、神よ、嗚呼神様、と
手は深紅に


一輪のグラジオラス咲く
護り抜かれた教会へと走り
神の前で許しを請うた


瞳閉じれば
先に空召されていった民の嘆きが響く
今一度罪に罪を重ね
後を追う私でも 迎えてはくれますか?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

G戦場のマリア

紅季煉獄さんの歌詞募集曲に歌詞をつけてみました。
http://piapro.jp/content/nhs8bqmr2jih82pp

宗教戦争、殲滅戦のイメージ。
グラジオラスはラテン語の「剣」にちなんで名づけられた花です。

閲覧数:159

投稿日:2010/08/10 15:25:26

文字数:489文字

カテゴリ:歌詞

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  • 紅季(紅季煉獄)

    紅季(紅季煉獄)

    ご意見・ご感想

    ご無沙汰しております、紅季煉獄です。
    先ずは大幅に遅れてしまいました事、誠に申し訳なく、此方にてお詫びを申し上げます。

    長らくお待たせいたしました選考の件についてですが、選考者様の名と共に本日黎明時にup致します。


    ―上記までは皆様にと同じ文面にてご了承くださいますよう―


    華の名を用いて二重にも三重ねにも場面を連想する事が出来ました。
    とあるグラジオラスを手折る様は、憶測ながら剣を折っているのと同じ意味合いなのだろうかと思いを馳せたりと・・。
    ここでは華が様々な役割を担って転じているのがとても興味深く新鮮な表現だと感じました。

    連想は十人十色と言いますが、この作品にもまた独特の世界観があってとてもよい刻限となりまして・・。

    …長くなってしまいましたが、ご報告と共にこちらに記させていただきます。
    まだ暑い日々が続きますが、どうぞお身体を壊さぬようご自愛くださいませ。
    それでは、失礼致しました。

    2010/09/02 05:43:09

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