タグ「夜」のついた投稿作品一覧(40)
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離れ離れになってしまった
魂の欠片を探してたの
刻(とき)の止まった夜の花園に
君は一人閉じ込められていた
原罪と慈愛の物語を紡いで
辿り着いた結末は永遠の冬
地上の太陽が爆発して
時計が止まったとしても それは君のせい?
空へ逃れた私は君を呼んでいる
“ひとりきりで舞うここは冷たくて怖いよ”...天ヲ照ラス鳥のフォークロア
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予言者の太陽が堕ちて
終わらない夜の幕開け
止まった刻(とき)の鳥籠の中に
一人 反響する声
この背にあった両の羽は
灰になって燃え落ちた
飛ぶことも唄うことも許されぬ僕は
閉じ込められた闇に震えている
書き終えた結末(エピローグ)は 本当に正しかったのか?
涙が凍み込んでいく 冷たい裸の肌...月読と籠鳥のロンド
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十六夜の空を鳥がゆく
銀の翼を伸べて
黒い森の上ヒカリの中、飛ぶことを許して、ねえ
眠りを邪魔しないから
甘くたゆたう月影で
開く露草の花はおくれた者のため?
夜風に吹かれながら、白い丘で
ひとり待っているの
夜光虫が思い出を侵してゆく
何もかもが眠る世界の中で...月夜の飛行車
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金色の刻(とき)の円環のさいはてで
その淵には水が満たされていた。
刹那は永遠へとすり替わって
世界の始まりはきっと、
ふとしたことだった。
ふくよかな彩(いろ)と香りの中で
黒土と露にまみれて
月光と星影に照らされて眠るあなたの、
その寝顔、見つめて
愛しきあなたがあるように祈りましょう。...久遠の花
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風が啼く
月が空を泳ぐ。
暁が鳴りをひそめて、甘い歌が世界を染め変えていく――――
青嵐に包まれて
無数のヒカリが咲き乱れるこの場所で、
おやすみ。
大河の真ん中で、浮かぶ丘の上でひとり照らされて
そよぐ草の香に、包まれている。
流れる水の音はさながら竪琴のように
空っぽなこの身を抜けて...彼の夢花園(ドリーム・ガーデン)
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