☆1A
暮(く)れ深き緑の森
紡(つむ)がれた古(いにしえ)の
空司(つかさど)る魔女と
少年の物語
☆1B
彼(か)の地を嫌った雨
背中を向けた場所は
色は消え 音も冷え
異界を惑(まど)う
☆1S
魔女は一人降り立った
喚(よ)び醒(さ)ました言霊で
「違(たが)わず側にいる」と
罪に寄り添っていた
☆2A
明け霞(かす)む緑の森
語られた言い伝え
少年夜掻き分け
その真(まこと)を踏み締めた
☆2B
生命(いのち)を拐(さら)った伽(とぎ)
光を避けた場所で
耳堕(お)ちて 瞼朽(く)ちた
魔女と出逢った
☆2S
少年空を掻き抱いた
研ぎ澄ました剣を捨て
「僕が替わりになる」と
鎖を引き鳴らした
☆3S
魔女は一人囁いた
雨は二度と途切れない
「どうか統(す)べて忘れて」
「それが運命(さだめ)だから」と
☆LS
少年空に口づけた
鳴り止まない鐘が揺れ
「僕が虹を喚ぶから」
刻(とき)は二人連れ去った
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