仮タイトル「モーニング・グロウ」
あなたが残した
傷ついた宝箱
今は手のひらの上
刻まれた思い出と
口ずさんでた下手な歌なら
「ずっとそばで いつまででも」
並んで見ていたはずの景色が見えてくる
指がかじかむと白い息
星は霞み また 遠退く
あなたが残した
思い出の宝箱
蓋をあけてみたけど
そこに何もなかった
聞き飽きた下手くそな歌なら
「いつか 見せてあげるからね」
空っぽの枠組みの中を
ふと覗いたら
忘れかけていた思い出の
面影が見えた
あの日の夢の続きは
ここで止まっている
どんなあなたを切り取っても
笑顔が出るのはどうして?
目をこすると
薄くぼやけた世界
見えたのは光
眩しく光る空が
春の気配を告げる
今も少しだけ肌寒い
風は吹くけれど
あの日の夢の続きは
二度と見えなくても
途切れたレールの向こうまで
歩いてゆくから
もうすぐ きっと夜明け
夢の終わり
だからいつの日か会えるまで ほら
モーニング・グロウ 見えたから
モーニング・グロウ さよならだね
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