頭を擡げた月の端っこが
欠けた様に見えたのは 気のせいか
排気ガスが夜景を彩るのなら
あのプルトニウムも風を束ねる

手を擦り抜けた記憶を想う度
背中を蹴られた錯覚があるから
机の引き出しに眠るクイズ集
忘れたまま 未提出の課題

薄い鉛筆で線を引いて投げた
明日 明後日 昨日からの残穢
どうしてだろう 冷たくなった僕が見えた気がした
死にたくない そんなわけない筈なのに

溶けた蝋燭 氷菓子と見紛う様に
視界も朧に袋小路
線香花火 散り散りの思い出に
会いに行こう 今日が最期なら

夜は短い とかは、さておいて

乾いた舌の根の元まで染み付いた
明日 明後日 昨日からの懺悔
知りたくもない この世の正しさの話とかは
王様のクレヨンで塗り潰せないかな

路面と僕を結ぶ影が伸びていた
次第に それは全てを飲み込んでしまった

大団円の輪から外れた みんなの歌の隅で
僕は僕の言葉を探すのだろうな

洒落た夏目漱石みたいな例えは要らないからさ

どうしようもなく 幕を閉じた これまでと
明日 明後日 昨日からの全て
終わる事もなく抱き締めて眠るのだ
世界は綺麗 そんなわけない筈なのに

排気ガスが夜景を彩るのなら
ああ プルトニウムと風を集めて

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夜の真ん中、煙に巻く

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投稿日:2024/02/08 16:13:50

文字数:527文字

カテゴリ:歌詞

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