鈴を転がすような声だとほめてくだすった
五月雨降る宵の夢が苦いままでした

もしこれが悲しい別離(わかれ)を告げたときも尚
やさしい人きっと好きと微笑うだけ

着物の帯を解いて切なさへと唇を寄せて
もの憂げな瞳はいざ知らず

杜若が変わらず隣の庭に咲き乱れては
垣根のむこうから呼ぶのです

想いは散りて欠片となりて土には二度とは帰れず
わたくしは独り泣くのでしょう
華にはなれず朝には逢えず繋げる楔も持たずに
行く末は知っていた


長い髪を解く温いてのひら彼は誰そ
離すほうは容易いこと、嘘はやめて頂戴

「いかないでください」我が儘言った夜明け前
月日経てば悟るのです戯れを

ほころぶ頬にのせた薄紅さえ行方知らずです
一世の気まぐれに身を捧ぐ

杜若は誰かの涙の上に咲き乱れては
人の心ばかり惑わせる

かんざし折れて鼻緒は切れてその肩の広さ忘れて
いま尚枯れぬひどい御人
恋する術も甘える術も焦がれに焦がれる術さえ
その人がくだすった


着物の帯を解いて切なさへと唇を寄せて
もの憂げな瞳はいざ知らず

杜若が変わらず隣の庭に咲き乱れては
垣根のむこうから呼ぶのです

想いは散りて欠片となりて土には二度とは帰れず
わたくしは独り泣くのでしょう
華にはなれず朝には逢えず繋げる楔も持たずに
行く末は知っていた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

◆ 寅の上刻、杜若の時

あの人は私の「しあわせ」そのものでした

閲覧数:264

投稿日:2011/01/24 15:53:44

文字数:562文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント2

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  • 友場 洋

    友場 洋

    ご意見・ご感想

    こんばんわ、そして友場です。

    下に同じく・・・。
    このメロディにここまでの歌詞をよく書けましたね。。。脱帽だ・・・。なんという融合。
    最近スランプなもんでいろんな人の詞を読んで英気養ってます。
    素敵な和風詞、いただきました。★3つですっ ←をい

    でわでわ

    2009/07/04 01:34:45

  • 5(ゐつ)

    5(ゐつ)

    ご意見・ご感想

    こんばんは、何故か巫女です。

    かなきさんの和ロックと聞いてうかがいました。ごめんくださいまし。
    そして自分のドツボです。おやめくださいまし。(←?)
    ちょっと自分も応募考えてましたが、かなきさんの作品があまりに綺麗にメロディに乗っているので、自分の中でこれに勝るものが書けそうにない。やめましたw
    情景が浮かぶ歌詞、いいですねぇ。今度参考にさせていただきます。よしなに。(誰

    それでは失礼致しました(コソコソ

    2009/07/04 00:15:55

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