言葉って奴はどうせ不意に
間違って誰か傷付けてしまう
気を付けて。夜は五つ目の季節。
優しい振りして残忍な手口


君も聞いたんだろ
悲しい話さ。だけど、
そのままでいい。放って置いてよ、嗚呼


寂しい手紙の続きなら
僕が破り捨ててあげる
だからもう泣くのはお止め
暖かいミルクでも飲もう

柔らかな風が頬を撫ぜて
涙乾かして消えてく
朝日が昇ればオサラバさ
それまで仲良くしてやろう



「鍵を亡くした」と駄々を捏ねて
扉、開けずにいるんだね
ほら、おいで。夜は五つ目の季節
見渡しても見当たらない出口


「幸せ」と胸を張って
まだ言えないなら、せめて
そのままでいい。褒めてあげよう、嗚呼


君が望む悪夢なんて
幼稚でチャチな玩具だね
僕が証明してあげる
要らないものをかなぐり捨て


それは御伽噺じゃない
囁かれる噂でもない
最初の最後に訪れる
美しい季節の名前





目を閉ざさないよう
耳は澄まさないよう
じゃないとまた、騙されてしまう

枕は君にあげる
貰っておくれよ。だから
そのままがいい、愛してあげよう。ほら

星は黒に食われました
まるで鷹の目のハンター
銃口鋭く狙った先
腕を広げる僕が見えるか

春の残り香を惑わせて
夏の祭囃子に憧れ
秋の寂しさを侍らせて
冬の悪戯に苛まれ

大丈夫、君は気にしないで
吐き出した歌と手を繋いで
夜は五つ目の季節
「避けられない」と嘆くのは誰？