偽善？虚言？
そんなのは必然で
私は堕ちるのをただ見たいだけ
抉じ開けた純真は
穢れを纏った泥団子
買い被ってなんかない
あなたが勝手に騙されてただけでしょう？

所詮この世は神様がつくった
中身のない虚像　
過去も未来も
導かれるままに動くだけ　
意思なんてものは
とっくの昔に捨ててきた　
目も手も足も自由を封じられた
ただの部品の一部でしかなくて

歯車が回ったところで動くのは
絶望しかもたない醜い人形　
残酷な結末にしか笑わない造りで　
幸福の存在すら知らない
脳裏にはいつも
灰色の景色しか浮かばなくて　
辛くて　悲しくて　
募る憂愁の砂は消えてはくれない

「これ以上悲劇を繰り返さないで」
霞む声が私の心を焼き付ける　
刃向かうものは全部壊してしまえばいい嫌、嫌？視線が孤独を嫌っている　
覆いつくす影に射し込む光は救いの道になりますか？　
そんな理想求めても空っぽなのに
わかんないよ、何が正しいのか

擾乱？錯乱？間違ってるのはどっち？
気づいたところで今さらだと鼻で笑う
「私を縛り付けないで」
その声が届くのは100光年先　
あぁこれが報いなんだ

(私はどこにいる？)
見失った性は鋼鉄の檻に閉じ込められて
偽りの枷が自由を奪う
(私をここから出して)
喜怒哀楽全てが紛い物
歪んだ世情が普通だと思ってた
もうがらくただらけの世界なんて見たくないのに

どうして？これ以上求めるものはないのに　
荒野を吟い続ける蜉蝣は太陽を目指し　終末の號笛が鳴るのを待ち望んでいた
泥水から這い出た悪魔は何を手繰り寄せる？
希望か絶望か。

招いた惨禍に背を向ける覚悟はできていて　
絡まった悪念は鎖の如く締め上げる
触れた物も
見つめたモノも
神が作り替えた惨劇の序章

奪った結末には何が描かれてましたか？
手に入れたものは不必要な感情
果実が赤く染まっても
黒く　侵食され
自我を飲み込まれてしまうんだ
醜い人形でも涙を流すことだけは赦して