俺は今、どんな形をしているか
タイルの目地の黴の人生
降り掛かる漂白剤に負けるものかと
深く深く根を伸ばした

原形を留めない顔
罅割れに隙間なく伸ばした指先
失われた五感
鼓動だけが闇に鈍く谺する

足裏に就職した奴は幸せに暮らしているらしい
暖かく、湿って、餌にも困らないそうだ
俺の胞子、豊かな培地に届いてくれ

カコクという字も思い出せずに
躰を更に歪にさせて
岩の裂け目に身を喰い込ます

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

黴の人生

※黴(かび)、罅(ひび)、谺(こだま)、躰(からだ)、歪(いびつ)

前のバージョンに英訳があります。

閲覧数:295

投稿日:2013/07/31 05:38:50

文字数:198文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました