【東京ネイバフット】
アスファルトの上寝転んで
見上げる空の青さなんて
びた一文毛程の価値もなくて
探していた未来や希望とその類の
物はメモのままなくしちゃった

期待ハズレな事ばかり
ため息ももうでないよ
かける言葉ももうないでしょ？

東京二子玉の高架下
過ぎ行く躯体と金切り音
車道は珍しく大渋滞
緩和の目処は未だない
遠巻き横目で見ている

悪趣味なビルのその上で
見下ろす街の景色なんて
吐露するだけ無駄な事に思えて
踏み潰したい過去や下らないちゃちなプライドは
手離せない消えてくれない

一瞬で状況は裏返り
ため息もさせてくれない
投げる言葉は届かない唖々

東京都庁経てオペラシティー
邪魔臭いじゃれあう高校生
先を急ぐ老婆は大迷惑
当分そこは空かないと
思うだけ
それだけ

天国はどこにある？
見せ掛けのメタファーじゃない
少なくともこの街にはないらしい
か細い声でないもの強請る

東京早朝ハチ公前
雨上がりの後の匂いがする
スライドして瞬く
春の陽射しも
夏の匂いも
秋の愁いも
冬の涙も
いつかの恋も
巡った場所も
その全てに今サヨナラバイバイ

（東京ネイバフット）
東京アナーキーライフライン
（東京ネイバフット）
こんな街で今日もくたびれて
君はそれでいいですか？