心の欠片 拾い集められなくて
夜の空気の冷たさすら感じない

白く染まる地面を踏み抜き
少しずつ 少しずつ進んだ
静寂<しじま>に溶けゆく――

最果てで輝く星を ただ見つめてた
あれは誰かの命か
朝までのわずかな光 儚く揺らぎ
やさしく世界を照らしてる

何も出来ない 諦めだけを抱えて
ぽつりと光る自販機ですらやさしい

こんな小さな温もりだけが
少しだけ 少しだけ嬉しい
夜深<よぶか>に落ちゆく――

夢の中 白く潰れて息もできない
立っている場所もわからない
流星のようにきらめく 一筋の線
ただ追いかけていきたいのに

夜は深く 星は回る
吐く息 白さを増しすぐに散って
月面の白さは 少し鈍り
遙かに遠くの方 線路が鳴る
“もうすぐだ” 鳥がさえずった

最果てで輝く星を ただ見つめてた
あれは誰かの命か
朝までのわずかな光 儚く揺らぎ
黄金<こがね>の中に消えだす
空を行く雲の濃淡 明度を上げて 灰から白黒に

そして 朝が来て光が射す
全てが白く暴かれ もう隠せない
だけど どうしたって進んでみたい
例えその先で 果てるとも
もう前を向こう

橙の朝の光が背中を照らし暖めていく
少しだけ戻ってきたもの
それだけ抱えて歩き出す

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

夜、歩み、朝焼けに

<>の中は読み方です。
livieraさんの歌詞募集曲( http://piapro.jp/t/_olz )への応募用でした。
以前の曲から非常に耳に残っていたのですが、これまで上手くまとめられず、今回なんとか書き上げることができました。

閲覧数:165

投稿日:2012/12/16 23:53:59

文字数:526文字

カテゴリ:歌詞

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