模範解答連なるページが　僕の答えと重なる
照らしあわせた答えと答えを　違う僕に憂いと憂いと×を

蝶番外れたその扉は、自分の仕事を投げ捨てた
出口開かない小さな部屋　
机の上に紙切れ（テスト）と鉛筆、消しゴムにノート

赤文字ばっかの解答欄に「もう少し頑張りましょう」と
忘れかけてた教師の顔が浮かび上がる、嘲笑って見下してさ

位の違う及第点、届かない平均点
超えない限り　出られないらしい

鉛筆走らせる音　迫る教師の足音
意味のない　脅しはもう止めて

煤けた左手　見直す解答用紙
間違い、白紙、入れ違いの記号

点数なんて教えなくていいよ
どうかそれ（点数）の取り方を教えて下さい

「有りもしない」と言える物(者)を
「有りもしない」と言える
僕はどうやら悪いらしい
教科書３ページ参照

「なにもない」とは言えないで
「正直夢語る事」
もうこれ以上笑わないで
死んだ幼き僕が言う

とある偽善者（ひーろー）の決め台詞「お前に明日はない」と
正義型どった最低な言葉　それは正しさの代名詞らしい

最後まで残る空欄を、間違いだらけの「解」で
埋めて言ければ、正しさのようで

猫を被るように、口をアヒルにするように
『日和見』を表に生きる術を

「有りもしない」と言える物(者)を
「有りもしない」と言える
僕は此処には　居ないから
○を貰った解答

「サッカー選手」とは言えないで
「ありません」を夢にする
正解と○を貰う
死んだ魚の目で笑う

「出口開き」足を進める
頭上には緑の人が
待ち構えている
次の出口の上にも