A
午後の天気は 快晴だって言ってた
予報は当たりで 空はただ蒼く澄んでた
B
半袖の制服の 袖は顔に届かない
無駄に光る涙 隠すことができなかったよ
S
外れの路上で 立ち止まってる君
視線の中 抜け出せないよ
長い沈黙から 近付くの何故?
右手を引かれ 一歩踏み出す
A
薄い千切れ雲 微風に乗って流れた
背伸びし過ぎてる 向日葵は太陽見つめた
B
君は傍らにある 自転車を転がし出す
前を向いたままの 無口な背中は広かった
S
強く踏んだペダル 動き出す景色
風がスカートをひるがえした
慌てて掴まえた 君の体は
思ったよりも 緊張してた
C
突然の急な坂道
まるで宙を舞った気がしたよ
早く打つ鼓動 加速する車輪の音
潮の香りが 頬撫でた
B
少し汗ばむ背中 暖かくて優しくて
止まらず流れていた 涙はもうなくなっていたよ
S
走るその先に どこまでも続く
渚は ふたりを包み込む
初めて感じてる 寄せる波音
永遠のような 高鳴る気持ち
初恋[こい]と 「ありがとう。」知った
~かな読み~
A
ごごのてんきわ かいせいだっていってた
よほうわあたりで そらわただあおくすんでた
B
はんそでのせいふくの そでわかおにとどかない
むだにひかるなみだ かくすことができなかったよ
S
はずれのろじょうで たちどまってるきみ
しせんのなか ぬけだせないよ
ながいちんもくから ちかづくのなぜ
みぎておひかれ いっぽふみだす
A
うすいちぎれくも そよかぜにのってながれた
せのびしすぎてる ひまわりわたいようみつめた
B
きみわかたわらにある じてんしゃおころがしだす
まえおむいたままの むくちなせなかわひろかった
S
つよくふんだぺだる うごきだすけしき
かぜがすかーとおひるがえした
あわててつかまえた きみのからだわ
おもったよりも きんちょうしてた
C
とつぜんのきゅうなさかみち
まるでちゅうおまったきがしたよ
はやくうつこどう かそくするしゃりんのおと
しおのかおりが ほおなでた
B
すこしあせばむせなか あたたかくてやさしくて
とまらずながれていた なみだわもうなくなっていたよ
S
はしるそのさきに どこまでもつづく
なぎさわ ふたりおつつみこむ
はじめてかんじてる よせるなみおと
えいえんのような たかなるきもち
こいと ありがとう しった
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