ほんの少しだけでいい
忘れたかったの　あなたのこと
あかく腫れた目を閉じて
眠りの海へと　旅立つのよ

真っ青な思い出と
手を取り合って　沈んでゆくの
くすぶる想いごと
静まるくらい　深くへ

ゆらりゆるり　揺れる面影
笑わないで　また好きになる
何度でも

たとえばわたしが　泡のように
消えてしまっても　あなたはきっと
気づくことも　思い出すこともないのでしょう
かなわない距離を思い知る夜

まっさらな気持ちには
もう戻れないとわかっている
それでも手を伸ばす
届かないのに　遠くへ

そしていつか辿り着いた海の底で
あなたをまだ好きになるの

見上げた深海夜空に
涙星が流れる
あなたに恋した小さな宇宙

降りやまない星の雨に　願いかけた
朝になれば　笑えるように

ゆらりゆるり　揺れる面影
笑わないで　また好きになるの