祇園の恋染(こいぞめ)
響く初色の瞳(ひ)を
絹を飾った
無茶は承知よ

月の針路を照らしている
あの星の光を全部集めたら
まっすぐに歩けるのだろうか?
いっそこのまま
これ以上
意味などはない


夜辺(よいべ)に揺れる
娑羅双樹の花
今更咲くなんて
赦しがたいわ

君の姿 終わりと
伏せた夢の続きを全部思い出したら
迷わないで歩けるのだろうか?
そうよ 今はもう
これ以上
意味などはない



背をしまえば
心は閉ざされよう…
髪に触れれば
言葉を持て余す
茜の頬



Ahー
これ以上
意味などはない
Ah―
それでも
あなたの下に
落ちていく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

空誓文(そらせいもん

祇園で暮らす花魁
花魁の元に一人の男が客として現れた。
この時代には珍しい銀色の髪をし、髪の隙間から黒々とした瞳がこちらを見ていた。
ただの客のはずだった。
男とことを終えた後、男はにやっとした君の悪い笑顔をうかべてこう言った。
「もうあんたは俺なしじゃ生きてはいけないよ」

たまにいる変わった客だろうと、さほど気にせず微笑んだ。

しかし何故だろう、あれからというもの彼のことが忘れられない。
そう、彼を意識し始めてから、客を取るのも怖くなった。
彼以外に触れられることが禁忌なようで…

彼に会いたい…彼はあれから来ない
ただ噂で聞いた。
彼の評判は悪い。彼は人を5人も殺めた上、牢から脱獄し、今でも見つかっていない。

彼は会ってはならない人…関わってはいけない人…
わかっている。
けれど、噂で聞いてしまった彼が潜んでいる場所。
私は…何も考えず重い着物を脱ぎ捨て、紅もひかず、かれのもとに急いだ。

着いた場所にいた彼は、以前と変わらぬ服装をしていた。
彼は息を切らしたわたしを見てニヤリと笑い、言った。
「おかえり。」と。

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投稿日:2014/02/06 01:14:37

文字数:280文字

カテゴリ:歌詞

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