【オフボ】 時計台

時計台

歩く今君とこうやって　まだ日が落ちずに頬を照らすときに
大きな時計台がまだ町中に時を知らせてるかな

錆び付いた針と腐った木が匂い立って
あの頃からの距離を教えて僕の心臓を刺した

いつからこんな冷たくなって居たんだろう
気づけば無くなった思いは掛け替えの無いもので
明日が来てまた青黒くなってしまうから
せめてここで感じさせて貴方の秒針の音を

ピタリ君足を止めてまたあの公園へ草が茂ってるけど
軋むブランコをちょっとだけ乗ってその先の時計台のもとへ

何度もうっかりボールをぶつけてたよな、でも動いていた
なのにねそうか遂に貴方は役目を終えて眠ったんだね

僕はいつからこんな汚くなっていたんだろう
鏡に映る自分は嫌いだった人と同じで
もう変わりゆく自分と過去の思い出が
きっとこれから灰を被り消えていくのだろう

じゃあもしも、今針が動き出して全て回り始めたら
そしたら君も僕もまた夢を見るでしょ
そうでしょ

いつ壊れるの動かなくなってしまうの
そんなこと僕にもわからなかったんだ
ほっといてよ、ねえ、あんまりだな
それだけど良かったことがあるんだ
錆も傷も沢山でも君が傍で生きてる

いつからこんな冷たくなって居たんだろう
気づけば無くなった思いは掛け替えの無いものだけど
明日が来て未来は続くみたいらしいから
だからせめて感じさせて秒針の音を