【A-1】
悲しみの
向こうに求める
無限砂漠に咲くと言う
白き砂花

彷徨いの月日は
長く渇いて
仲間をうしない続けた

【B-1】
全ては赤一面　染められゆく
砂漠の大迷宮　無限の広さ　でも

【S-1】
見上げ　思い出せ

悲しみの　絶望の日々
全てを覆い尽くす
黒きその病

細い　その腕を　振り続け
見送りのとき　笑顔で泣いていた
君の瞳を

【A-2】
太陽が
無慈悲に照らして
熱と渇きの二重の苦しみ　
与えた

限界を伝える
足の震えは
砂漠の「笑い」に聞こえた

【B-2】
それでも手を動かし
這い進んで

全てを越えて進む
諦めること無く

【S-2】
夜の訪れも　手を止めず
星々の下　一途な眼差しを　ただ前に向けた

渇く唇を噛み締めて
ただひたすらに無限の空間に跡を残した

【SS】
気が付くと　
広がる　一面に咲き乱れる白の花々

星々が輝いて　故郷への道を示した
君のいる村へと帰ろう