一口目
瞳に光る涙
拾い集めて 飲み干せど
干からびる口

ニ口目
古ぼけた記憶巡り
振るいにかけて 落としても
再び回る

哀しい過去は 永遠に消えないままで

三口目
未来など信じてた
惨めにも 待ち続けてた
見返りの品

捨てられ裏切られ
尚忘れられない
繰り返し 呟き続ける
思い出す度に
貴方の名前を口にする

四口目
夜更け毎 蘇る
世の非情知る 私はもう
汚れた器

哀しい傷は 永遠に癒えないままで


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【読み仮名】

ひとくちめ
ひとみにひかるなみだ
ひろいあつめて のみほせど
ひからびるくち

ふたくちめ
ふるぼけた きおくめぐり
ふるいにかけて おとしても
ふたたびまわる

かなしいかこは とわにきえないままで

みくちめ
みらいなどしんじてた
みじめにも まちつづけてた
みかえりのしな

すてられ うらぎられ
なお わすれられない
くりかえし つぶやきつづける
おもいだすたびに
あなたのなまえをくちにする

よくちめ
よふけごと よみがえる
よのひじょうしる わたしはもう
よごれたうつわ

かなしいきずは とわにいえないままで