桜　桜　いずこに見える　まだかまだか宵越しの恋
神楽　神楽　何をか詠う　季節捨てて踊れ

人目欲目　花一匁　君が欲しい　相談なしで
どの子この子　余所見もなしで　二人遊びしよう

手をとって　攫ってしまえ
さあ　今こそ花見の盛り
見えるだろう　ひとひら紅葉（もみじ）
その　かつての華の色

あの子が欲しい　あの子じゃわからん
そんなの君しかいない
タンス長持ち　そんな文句に
意味がないのなら　早く
相談しましょ　ねぇそうしましょ
笑談決裂だけど
無邪気になんて　素直になんてなれないの
どうかわかって


桜　桜　その足元で　朝か夜か　忘れた時を
今に今に大社の鐘が　一つ二つ響く

続く続く　花一匁　君を巡る　まだ片想い
好きと嫌い　売り買いしては　言葉遊びみたい

手をとって　攫ってしまえ
ただ　私が祈っただけさ
砂利踏みの　音がしたなら
今　向うへ行けばいい

唇寄せて　惹かれて触れて
右手を繋ごう　早く
本気じゃないさ　よく遊んだろ？
幼いこころのままに
陽が沈んだら　別れ近づく
諸行無常恋情なんで
大人になって　甘え縋って
いつまでも今日の気分を


手をとって　桜道
連れ去って　潮騒へ
手をとって　月夜道（つきよみち）
連れ去って　雪の街


あの子が欲しい　あの子じゃわからん
そんなの君しかいない
タンス長持ち　そんな文句に
意味がないのなら　早く
相談しましょ　ねぇそうしましょ
笑談決裂だけど
無邪気になんて　素直になんてなれないの
どうかわかって

手をとって　東雲（しののめ）に
連れ去って　西の果て