・Again（イヴィアさん）
文字数はVSQとあまり変わらず。全体的に伸ばす音が多くなってしまっている。インパクトの欲しいサビの一番最初のフレーズが長母音の連続「あーおーく」となるのはちょっと残念。あと、こういうテクノ系では繰り返しのフレーズがもうちょっと欲しいなと思った。

・blessing　word（桃之内さん）
イヴィアさんと同じで、もう少し文字数があった方が良かった。あとは歌の中のアクセントと歌詞のアクセントが一致している方が良い。例えばAメロ１「時間の中で」では「じ」の部分でメロディ的なアクセントが付いているので「じ↑かん↓」となって違和感。繰り返しフレーズも欲しい。

・ステルス少女（瑠亜すけ⇔歌い手さん）☆
かなり好印象。文字数は僕が欲しい分より少なかったが、サビのリフレインがうまく曲とはまっていたので、そこはあまり気にせずに、こちらで歌詞を少し追加、修正して文字数を稼いで使いたいなと思わせるような魅力があった。こういった曲では同じようなフレーズを繰り返して、「次はこの歌詞が来るかな？」→「やっぱりキター！」みたいに、曲のイメージというかテーマになるようなフレーズがあると強いと思う。kz氏のpackagedとか。世界観も独特で面白みのある作品だと思った。

・milky way（kontya38さん）
文字数は割とよさげ。テーマが僕の思うところと一致していて好印象。七夕をモチーフとして持ってきたのはGJ!　言葉選びは丁寧なのだが、もっとインパクトのあるフレーズを用意できればなお良かった。

・Shiny days（菜ノ花さん）
文字数がかなりいい感じで高評価。サビの英語のフレーズも統一感があってかなりいい感じ。歌いたくなるようないい作品だと思った。歌詞の構成が若干トリッキー（サビC1の前半フレーズを最後に持ってくるなど）だが、この曲はもっと分かりやすい歌詞の方があっていると思う。

・星の光（Ramiさん）
文字数はVSQにわりと忠実。もっと文字数があった方が好み。言葉選びが普通かなと思ったので、もっと文学的な表現とか、逆にふつうは歌詞としてなかなか見ないような単語とかを散りばめておくと、新鮮な感じになって面白い作品になると思う。

・タケノコカグヤ（ UOMASAさん）
タイトルが面白いと、それだけで最初に「どんな内容なんだろう」と興味をそそられる。歌詞の内容も他の人とはセンスが違って、かなり異彩を放っている作品だと思った。というわけでかなり好印象。歌詞の美しさという点においては改善の余地があると思う。もっとパーティみたいな曲調だったらこの歌詞はしっくりくるだろうなと思ったが、とりあえず今回の曲には合わないかなと思った。

・月下美人（ニョロ美さん）
このタイトル名には若干の思い入れがあったり。文字数はもうちょっと欲しい感じだった。歌詞の内容は少し難解ではあるが迷子になっておらず、夜を彷彿させる歌詞も僕の思うところと一致していてなかなか高評価。サビはC1とC3の歌詞をそろえるという王道パターン（いい意味で）になっているが、インパクトというか、歌詞に対する印象があまり付かない。何が足りないのかは分からないのだが、歌詞をざっと読んだときに、歌詞のバックグラウンドや情景が、はっきりとしたものが浮かんでこない。

・空中花火（loveeoedさん）
文字数もうちょっと欲しかった。歌詞のリフレインも無いので、歌詞に対する印象があまり付かない。あとは歌詞の内容が前向きな感じなのはすごく良いのだが、Bメロ2「ありがとう！」や「分かるね！」などの呼びかけるようなフレーズで「！」をつけると、ものすごく明るい曲っていう感じになってちょっとイメージと違うかも。

・輝石　―キセキの贈り物―（床間素直さん）
文字数はVSQ（ラララ）に忠実で、もうちょっと欲しいなと思った。歌詞の内容は可愛らしい感じで好みなのだが、曲としてはもっとインパクトのあるフレーズを叩きつけていくような感じの方が良かった。言葉の選び方はかなり綺麗なので、バラードとかには合うと思う。

・Dew days（Rakushiさん）
文字数を頑張って合わせてくれたようだが、残念ながら今回はそれを期待してはいなかった。文字数はもっとあった方が嬉しかった。言葉の切れるタイミングが文節と一致していないのもちょっともったいないと思う（A1「時間はやけに」の部分など）。言葉の選び方や文章の組み立ては分かりやすく、歌の背景がうまく頭の中に浮かんでくるので、リフレインなどもう少し気をつければ個人的にかなり好きな作詞家になると思った。

・タイトル未定（ACTさん）
タイトル募集とは確かに書いていなかったが、どうせならドーンとタイトル（例えばこの場合は「未来図（仮）」とか）をつけて、後になってから「で、タイトルどうしましょう？」の方が、結果として出来るものは同じでも印象が良いと思う。内容に関してだが、サビに関してはかなりいい感じ。全体的に文字数はもうちょっとあった方が好み。内容は前向きな歌詞で分かりやすく、僕が歌詞から浮かび上がる情景は無機的な世界でパズルをあさっているような感じ。総合ではかなり好み。

・Tender Sound（ふぎさん）
歌詞から浮かぶイメージがかなり美しくていい感じ。サビの文字数も多めでかなり高評価。しかしこういったテクノ系の曲では同じようなフレーズを何度も曲の中で持ち出して曲のイメージを作ることが大切だと思う。サビ頭のフレーズC1「優しいね」C2「愛してる」まで行ったのに、どうして最後は変えてしまったのか残念。

・空を見上げて（裕　さん）
文字数は若干多いかなと感じたが、基本的には僕が欲しいと思っていたところにぴったりとはまっていく感じで好みだった。しかし実際にVSQを見てみると奏総譜さんと同じ現象（メロディのリズムを殺してしまっている4分音符）が起こっていて、イメージに食い違いがあるなと思った。歌詞の内容は綺麗で前向きで高評価なのだが、こういう曲には同じフレーズの繰り返しがあった方が良いと思う。はっきりと認められるリフレインはサビ頭「いつだって」のみ。歌詞自体の出来には文句が無いのだが、内容や構成はゆっくりとしたバラード向きかなと思った。

・伝えたい言葉を音を花びらを（奏総譜さん）
ぱっと見、文字数が多めでかなり好印象だった。・・・が、やけに文字数が怪しいなと思ってVSQを見たら納得。奏総譜さんは長い音符を4分音符で区切って文字数を稼いでくれているが、これだとほとんどの言葉が4分音符になってしまう。歌にはやっぱりメリハリが大切で、この場合だと言葉の数は多いのだが、それぞれの言葉が均一にされているようでメリハリが感じられない。僕が言おうとした「言葉を詰め込んでほしい」というのは、言葉の終わりに16分音符や32分音符で装飾的に言葉をつけてほしいということ。例えば今回のVSQの出だし「らーらーららー」では、「らー（ん）らー（ん）ららー（ん）」のように（ん）の部分に言葉を詰めることができる。僕が良く使うのはn,k,sなどの子音や、あいうえおの母音である。これに関しては実際に言葉を入れてみて、自分自身で響きを確認して欲しい。

・ ロスト・アン・ファウンド（さはらさん）☆
文字数がかなり優秀。VSQでは見えない裏の音に気づいてくれているなという印象。内容もすごく面白い。こういう意味の良く分からない（少なくとも僕には）が、なんだか言葉の響きがいいという歌詞は、なかなか作れる人がいないので、すばらしい才能を持っていると思う。リフレインに関してもC1とC2で共通する部分が多く印象に残る歌詞だった。文句なし！

・Alegria（THERIONさん）
リフレインでわりといい感じに曲の印象付けができていると思う。サビで2回でてくる「Alegria」のフレーズだが、同じ単語が出てくるタイミングが一致していないので、歌詞がすっと浸透してこない印象だった。同じ言葉を違うタイミングで持ち出すアプローチはわりと好きなのだが今回は僕のフィーリングと一致しなかった模様。

・transmigration（ふたみんさん）
曲の印象を決めてくれるようなフレーズの見せ方をもう少し考えることができた作品だと思った。C1「笑ってよ」というフレーズがあるが、そこが視覚的にはすごく印象に残るフレーズなのだがその後のサビではそのような節回しをしていないので、曲全体で聞いたときにまとまりがないように感じてしまう。

・midnight driver（m_mariaさん）
文字数が多めで好印象。夜のハイウェイっていう幻想的な空間が歌詞を通してありありと思い浮かべることができた。情景描写がすばらしい作品だと思う。できれば今回は同じようなフレーズのリフレインが欲しかったなと思うところはあったが、歌詞のクオリティはいい感じ。

・海原は祈りとありて（ta_hitoさん）
歌詞的には大航海時代を彷彿させる単語があちこちに散りばめられていてかなり面白いと思ったが、そんな異国情緒あふれるような作品にしたつもりではなかったのだが・・・最初の和風の弦楽器のフレーズは多少そういうイメージを持つところもあるとは思う。あと決定的に文字数が足りないと思った。もっと雄大でゆったりとした曲につけたい歌詞だなという印象。

・アメイノチトハレ（mituzuさん）
さわやかで好きな系統の歌詞ではあるのだが、今回は何というか語呂が悪い。特にサビの歌詞でたくさんの長音があると、盛り上げたい部分なのにゆったりと時間をかけて聞かせる感じになるので良くないと思う。たとえばC3「声もかけれないあの日から」というフレーズでは「かーけー」と伸ばすことになるが、前半で「声も」という記述があるので、聞いてる側としては「かけれない」と頭の中で予測することができる。そして予想通りの歌詞が来るのに、その歌詞にかける時間が長いので語呂が悪く聞こえてしまう。その期待をことごとく裏切るのも良くないのだが、mituzuさんの歌詞は素直すぎる印象。

・True in Rubbish（uotaさん）☆
文字数多めということだったが、僕の頭の中でメロディのリズムを組み立てたところ文字数はすごくいい感じ！リズムにのって上手く言葉がメロディにはまっていく感じに驚いた。英語を複雑に織り交ぜた歌詞だが、内容も可愛らしくて面白いし、なにより韻が踏まれているのが最高。非常に個性的で面白い作詞様に巡り合えたなという印象。

・Starlightscape（Beat of bluesさん）
文字数は所々多すぎるかなという感じだったが、それでもかなりいい感じにメロディにはまっていった。文字数は多すぎるくらいが僕は好き。言葉から浮かび上がってくるイメージも綺麗＆幻想的でかなり好みだし、リフレインもうまくできていて高評価。残念だったのはサビのラスト「Starlightscape」のフレーズ。この譜割りだと「すたあらいとすーけいぷー」になると思うのだが、英語として使うのであればシラブルは3つ、つまりひらがなで言うと3文字分に相当するのでもう少し詰めてくれた方が嬉しかった。詰めすぎると響きを損ねるので、今回だとサビのラストは「○○○○○○ Starlightscape...」という6文字分の歌詞が手前に入った方が綺麗にまとまると思った。イメージが分からなかった場合は連絡いただければ調声したサンプルを渡します。

・めぐぽ　歌詞募集用　メロディ（iwannさん）
できればタイトル何かつけてくれた方が嬉しかったかも。それはともかく歌詞の内容。世界観のようなものは十分伝わるが、メロディのリズムに歌詞がのりきれていない感じ（文字数はもっとあった方が良い）。あとはリフレイン（同じものの繰り返し）のフレーズがあると「この曲にはこのフレーズ！」というイメージがついて面白くなると思う。ただし曲のジャンルによっては同じフレーズを使わない方がいい場合もあるので注意。