かじかんだ指先に　触れるものなんてさ
一つもないよ
ただそれだけの事を寂しいと呼んでは
ため息をつく

そういえば　最近は口癖になってる
弱い言葉
誰が聞くわけでもないのになんで
言い訳を探してるんだろう

涙が乾いて　心も乾いてく
あと一歩だって踏み出せやしないけど
息をしているんだ　鼓動が脈打つんだ
ほら耳をすませてよ

僕の声も祈りも叫びでさ
聞く人なんて一人もいやしないかな
だけれど悪あがきをしてみたいから
小さな声でつぶやいてみる
もうすぐ夜があける

もういっか　疲れたんだ
そんな泣き言も言えないほど
くたびれた心から聞こえるのは
誰の鼓動なんだろう

大声を上げて　泣き叫んでたって
視界の端が揺れるだけなんだろう
それでも息をして　しがみついてるんだよ
振り落とされないように

手に滲んだ赤も涙の色も
この世界が勝手に塗りつぶしてく
それが望んだものと違っていても
僕に張り付いて離れないんだ
他の人には見えにくいけど

誰に宛てたわけじゃない言い訳も
空を切る指先も
気づいてほしかったんだ
ここにいるってことを
生きているってことを

僕の声も祈りも叫びでさえ
聞く人なんて一人もいやしないからな
だけれど悪あがきををしてみたいから
小さな声でつぶやいて…

「ここにいるよ　息をして生きてるんだよ」
そんな事をいちいち　言いたくないんだよ
だけれど悪あがきをしてみたいから
大きな声で叫んでみる
もうすぐ夜があける