僕はチェシャ猫、名前はまだない
ピンクと紫なんて目に毒さ
公爵夫人のペットなんだけど
胡椒臭いし赤ちゃんうるさい

ここは一応不思議の国さ
(迷い込んだら抜けられるかな)
常識が常識じゃなくなる所
(だからフライパンも飛んでくる)
そんな中とある少女が迷い込んだ
(その少女はアリスていった)
なんだか定番となった偶然
それでも僕は爪を隠さない

運命の出会いがこんな古ぼけた家じゃロマンがないね、すぐ忘れちゃうよ
それでも料理人のシチューを食べた時の
君の笑顔が忘れられないんだ
夫人の赤ちゃんを腕に抱えた君は
緊張しながらもあやす姿を僕は気になりずっと見ていた


こんなニヤニヤ笑いの猫見た事ない、なんて
僕はいつも嬉しいわけじゃないのに


僕はチェシャ猫、名前はまだなの?
アリスが家を出たから
僕も試しに家を出てみたんだ
はたして君に追いつけるかな?

アリスは僕に聞いてきた
(この道の先には何があるの?)
右には帽子屋、左に3月ウサギ
(ただしどちらも頭が変だ)
アリスは少し悩んで右に行く
(僕の忠告を気にもせず)
猫の僕には止める権利はない
取りあえず僕は煙になる

そういえば今日は女王様のクロケーだったね、公爵夫人もそれに行ったよ
だけども僕が行った時には
公爵夫人は首だけテーブルに乗っていたような
特に何も感じはしないけど
僕の帰る場所が無くなったなあ
アリス、僕を飼ってくれる?

この前アリスは子供が欲しいといった
夫人の子供はいらないらしい


ぐるぐる廻る、光る女王様の鎌の刃
ああ今度はアリスの生首かぁ
僕は勝手に走り出した
弾が当たった所は煙りにしてさ


ねえねえアリスに今なら言えるよ、実は君が好きだったんだ
どうして僕は猫として生きてるの?
君の笑顔を失いたくないんだ
それでも君は不思議の国に来て
「初めての友達」だって
僕はそれでも嬉しかったんだよ

チェシャ猫は体を煙に変えて、攻撃無効なんてゲームみたいだね
だけれど僕はオンオフの切り替えられるよ
君の泣き顔は見たくないなあ
女王様の鎌が振り上げられたその瞬間
アリスの首の皮は繋がっていた
僕の背中が熱を帯びてく


僕の血が庭の薔薇を染めることはないよ
君が、大好きだよ。ずっとずっと
君がいつか夢から覚めて、僕が普通の猫に生まれ変われたら
どうかどうか、可愛がってね





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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チェシャ猫の…

不思議の国のアリスのチェシャ猫をモチーフにしました。創作部分もあります

最近インスピレーションが止まらない

閲覧数:72

投稿日:2010/09/23 21:31:59

文字数:995文字

カテゴリ:歌詞

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