終わる夏の窓辺で
走らせてゆくペン先
あなたがこの手紙を読むことはなく
だけど 書くことでしかつぎの季節を迎えられない
そう思う僕は祈るように
ゆっくりと便箋をただ埋めるのです

陽射しはこのごろ淡くなりました
まだ暑さは残るけど
ひぐらしの声が熱を奪うように
寂しくこだまする夕べ

僕ら無敵だって
ふたり吐(つ)いた嘘が
繰り返し夢で踊ってる
馬鹿だなってあなたが笑った
……そこでいつも目を覚ます



灯(とも)る街のあかりを
カーテンでそっと遮って
花火をあの夏のおなじ窓に見た
などと 去った時間は不意に胸の奥に還る
夜はもう果てを知るような
顔をして僕を見つめていた 怖いのです

反実仮想の日々を終わらせる
決意だけなら何度でも
しらしらと燃える街灯の火が
朝に覆われて消えてゆく

あなたが僕だった
僕があなただった
たわむれの言葉が ああ まだ
僕の背をつよく支えてる
あなたのいない僕の背を



ここは地獄で
痛みは薄れて
声を忘れ
また光に目を細めても
僕は僕を許せるかな
さよなら

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

★半身

応募用の歌詞でしたが不採用のため、
もし曲をつけていただけるようでしたらご相談ください。

閲覧数:318

投稿日:2018/05/19 09:02:34

文字数:456文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

  • 関連動画0

  • おひるね WrMu

    おひるね WrMu

    ご意見・ご感想

     半身< この存在が感じられる。愛情を、そう、女性の存在・・・感じる、(^_^)h いい歌詞ですね。 メロディーの雰囲気つかんでいると・・・
     書いていいのかなぁ~ まあ、切磋するみがく場所だと、、、 >>ここは地獄で 
     ~~ちょっい、 引っかかる・・・ かなぁ (^_^)h 次のフレーズが、
     >いたみはうすれて  << だとすると、 もう終章 ・・・ のはじまり。なら、きおくのなかで、、、くらい。 連想しました。 (^_^)h 
     

    2018/05/14 00:41:26

クリップボードにコピーしました