階段駆け下り急行線
人混み掻き分けて次の駅
乗り換え地下鉄暗闇で
蛍光灯流れる窓際へ
地上は目の眩む灰の色
慣れてきた束の間の昼下がり
よろめく玄関深夜二時
明日に繋がる今日繰り返す  ※明日=あす

桜の見頃見つけて
駆け上る小高い丘の上  ※上る=のぼる
風にしなる枝の先
絵に描いたように君がいて  ※描いた=かいた
言葉より花びらが
先に落ちては押し黙る
カメラもないのにそればかり
幾重なる脳裏のフォトグラフ  ※幾重なる=いくかさなる  ※脳裏=のうり

どうか どうか あの日と同じ
いつか いつか 君に会えたなら

君のいる景色春の色
君のいない景色灰の色
君は髪伸びて大人びて
向かい側のホームに君がいて
そんな妄想ただ繰り返す
損な日々にただただ飽きてきて
今すぐ心覆す
穴埋めの誰かを探してた

音もなく雨が降る

俯くまま歩道橋
二段目で桜吹き溜まり
見上げる ほら 花吹雪
再生されるあのフォトグラフ
降り出した霧雨に
紛れて君は呟いた
小さな声は聞き取れず
その流れるままに頷いた

早く早く帰りを急ぐ
桜散らすその雨の中で

擦れ違ってく
桜の季節に引きとめられても
あの日にはもう戻れないのに

そうだ こんなにも忘れずに
今でも胸の中色付いて
灰色景色の日常に
桜ならばいつでもここにある

あの日言い損ねた言葉たち
宛名のない手紙にしたためて
止まったままのフォトグラフ
春の歩みで今動き出す

君ならいつでもここにいる
だから仕舞うよその奥の奥
この目に今を映し進む
忘れずに納める春景色  ※春景色=はるげしき

階段駆け下り急行線
人混み掻き分けて次の駅
乗り換え地下鉄暗闇で
地上は目の眩む空の色

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Sakuragraph

歌詞応募用作品

http://piapro.jp/t/VCTu

Sakuragraph-サクラグラフ-

※印のところには読み間違えそうなワードの振り仮名を記しておきました。

丘の上で見た桜の景色と“君”を忘れることが出来ずに、色のないような都会の景色に嫌気が差しながらも、自分の心の中には桜の色が残っていたことに気付きます。
それと同時に“君”を心に仕舞い、前に進むことを決心します。

“地上は目の眩む灰の色”が最後“地上は目の眩む空の色”になるまでをどうぞお楽しみ下さい。

“ちじょうはめのくらむ・・・”の、ちじょ“う”を“お”にして強調すると曲にはまりやすいと思います。

閲覧数:171

投稿日:2011/04/24 00:23:31

文字数:720文字

カテゴリ:歌詞

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