「えっと、こんな片想いするぐらいなら私に好意を向けてくれる人がいいかなって思ったの。だから電話するのはこれで最後だから、ずるい言い方でごめんね。あなたのこと好きでした。」
家に帰ると入っていた留守番告白
初耳に水、どうしてくれよう?
罪悪感・嫉妬感・後悔感・絶望感
僕はどんな気持ちを持てばいいんだ
君は可愛い人だと思っていた僕
今まで女の子と付き合ったこともない僕
そんな僕にかかさず電話をくれた君
その裏には「好き」が隠れてたの?
ずっと僕のことを想っていたの?
僕はまるで気が付かなかったのに
「その、電話ありがとう。君がまさか僕のことを好きだなんて思わなかったよ。君は可愛いから、きっと幸せにしてくれる人はたくさんいるよ。それじゃあ、また会ったときはよろしく。」
僕も留守番を残そうかと思った
けれど、こんなんじゃ嫌われる
罪悪感・嫉妬感・後悔感・絶望感
僕はどれもいっぱいいっぱいだ
君が愛して病(や)まないアイスココアの
あの甘さを今だけ借りられたら・・・
そうしたら僕だって電話するだろう
甘い囁きと一緒に喫茶店へのお誘いを
君が家にいない時間なら知っているから
「大きめの透明なグラスに銀のスプーン大さじ3杯のところをちょっと多めに6杯。お湯を少し入れてかき混ぜる。出来るだけ、ダークブラウンが飛び散らないように。そして冷えた牛乳をスプーンで回しながらゆっくり流し込む。氷は絶対入れちゃ駄目。」
「秋になったらホットの入れ方教えてあげるね。私流だけど。」
「明日のお昼暇かな?良かったらいつもの喫茶店行きませんか?」
ああ、そういやまだ君のココアを作ってなかったね
ああ、目からクリアティアドロップ甘くない
「その、電話ありがとう。君がまさか僕のことを好きだなんて思わなかったよ。ずるい言い方でごめんね。僕は君が好きだ。君が大好きなココアより好きだ。幸せにしたい。大好きだ。」
僕は留守番に残しておいた
きっと良い意味で悪い意味で
君は驚いてくれるだろう
次は留守番じゃなくちゃんと受話器を取れるように
僕は今からこの電話の前で待つよ
ずっと待つよ、座り込んで待つよ
そんな決意を決めた途端、電話は
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