丸い月夜の蛮行 夢現か不詳
軽やかに過ぎて行く すらり鍵尾の黒猫

篝火に魅せられ いざ惑い迷い
通りゃんせ通りゃんせ
帰り道は何処へ

其の身に心に纏え罪 闇の華を数え摘み
不確かな輪廻を
二人の永久を切り裂いた 「此れで仕舞い」と笑った
心を刃へ

穢れて 棄てられて 宵闇に
震え 孤独 咽び泣いた 彼の記憶
愚瑠璃 目の前 鮮やかに 影が舞う

ゆらゆら 嗤う灯火
微睡む事さえ 嗚呼 赦しはしない

終末待たず奈落へ いっそ落ちてしまおう
愛さえ亡くしたなら 此処で眠りたい
[叶うならば傍らに 亡骸を置かせて
手向けの華はいらない 溶け合えるなら]


巡る世なら請い逢瀬 希望一縷手繰り寄せ
不確かな輪廻を
二人の永久を切り裂いた 「此れで仕舞い」と笑った
私の刃は

壊れて 崩れ行く 其の体
抱いて 孤独 埋める様に 抱き寄せて
愚瑠璃 目の前 霞み行く 影の痕

ゆらゆら 消える灯火
此の身を 包んで 嗚呼 業を燃やして

愚かな狂喜愛情 留まりを覚えず
黒猫は鍵尾振り 嬉々と微笑んだ
[世の凡てに疎まれて 目を背けられても
歪な夢の否定は 嗚呼、許さない]


真っ白い部屋に佇む
擦り抜け零れる 貴方でした
永久の愛を 刻む契り
醒めない夢 二度と還らぬ 過ちは 今・・・

終末待たず奈落へ いっそ落ちてしまおう
独りにはさせません 此処で眠らせて
[叶うならば傍らに 亡骸を置かせて
切れない鎖の様に 縛り続けたい]


果てまでも 共に逝きましょう。
荊棘も 厭わずに
地獄でも 共に在りましょう。
清められた後には また来世