見過ごすふりの満員電車
どうでもよさ気に繕っては
５月６日　晴れ後曇り
君が轢かれた事


売り切れのはずの午後の紅茶
不満げな顔で飲み干してた
９月８日　雨上がり空
僕が笑った事


誰かの泣いたような声が聞こえた
完璧な愛？何処にもありやしない
傷痕隠すふりをしたって痛くて
『君の為だよ』
さらけ出して嘘ついた


君が笑う褪せた紙を
黒く塗り潰して　泣いて
抱きしめた
君に捧げられた花を
蹴飛ばしながら笑っていたよ






未完成で未送信メール
壊れた題名中のRe:(りー)が
５月６日　あの日のまんま
知らん顔していた


思い出の中の君の記憶
５月の初めのある日の事
その人はただ笑っていた
温かい嘘をついて


『君の所為だよ』僕の嘘に気付いて
現実逃避　確率論並べて
君は馬鹿だよ　僕なんかを愛してた
僕も馬鹿だね
そんな君が好きだった


せめて僕が君の為に
君の歌を歌う事が出来るなら
きっと僕は君の事を
忘れる事も容易いから


もしも君と僕があの日
出逢っていなければ
今も笑ってた？
だけど君がいない日々は
呼吸の仕方さえわからない


君が笑う褪せた紙に
気付かれないように　そっと
キスをした
君の香りがした空で
もう一度(もいちど)
逢えるような(よな)気がした


消えてく青空
君がいた　笑った