ＧＯＴＨＩＣ -ゴシック-

MAIL（鉄屑）の身体を
引きずりながら踊れ
軋む音　錆びた頬
時計告げる真夜中

闇から這い出る
物言わぬ獣達
愛らしい　毛むくじゃら
くちびる、すり寄せてる　
踵（かかと）はもうグラつき壊れる

震える指　
冷え切った身体
這い弄（まさぐ）り　
鼓動を刻む
早くはならぬメトロノームの針の音が
乾いた刻を指す

　（　間　奏　）

集う生者　
操る人形　
生け贄にと　
床こする踵
屑鉄の悲鳴は闇に啼く鳥の声を
引き裂いて　逝く

機械の身に　
空ろを抱えて　
軌道描く　
物言わぬ人形(モノ)の
物語始まるのさ
こぼれた歯車が立てる音　響く

＊　　＊　　＊

めいるのからだを
ひき　ずりながらおどれ
きしむおと　さびたほほ
とけいつげ　るまよなか

やみからはいでる
もの　いわぬけものたち
あいらしい　けむくじゃら
くちびるすり　よせてる　
かかとはもうぐらつきこわれる

ふるえるゆび
ひえきったからだ
はいまさぐり　
こどうをきざむ
はやくはならぬめとろのーむのはりのおとが
かわいたときをさす

　（　間　奏　）

つどうせいじゃ　
あやつるにんぎょう
いけにえにと
ゆかこするかかと
くずてつのひめいはやみになくとりのこえを
ひきさいて　ゆく

きかいのみに
うつろをかかえて
きどうえがく
ものいわぬものの
ものがたりはじまるのさ
こぼれたはぐるまがたてるおと　ひびく