今だけこの時よ
止まって――

通い慣れた　バス停前
迎え来るまで　待ちぼうけ　
そしたら突然　肩を叩かれ
振り向いたら…

あなたが微笑む
昔のよう

驚くくらい想い出が
次から次と　リピートされる
不思議なものね　とうに忘れた
そう思ってた

あなたが微笑む
それだけで

駄目だわそんな　いけない事を
望んだら負け
あなたは前に　分かったでしょう？
蓋を開けたら　悔やむだけ

「君の方は今、どうしてる？」　
素直に言えず　誤魔化した
あんな別れで　期待してるの
馬鹿みたいね

あなたが微笑む
それだけで…

「そろそろ行くよ」　『もう時間なの？』
胸が疼（うず）く　どうかしてる
『送っていくわ』　と腕組んで
歩き出す

市庁舎着いたら
それでもう…

不意に抱かれて　口に優しい
温もり触れた
懐かしい香り　強く感じて
思わず泣きそうになった

これで最後よ　だからお願い
時間よ止まれ
永久（とわ）の3秒間　この時を
ずっと胸に秘めて生きるわ