しみだらけの文書なんて 身勝手な理屈振り回して
今日も東の海で愉快な国盗りゲーム
見かねた審判(ジャッジ) 「出るとこ出ましょうか?」なんて言っても
口を開けば「自分のものだ」としか言わない 

「まるで籠の中の九官鳥だね」

世界のため池の一つで  鳥は浮島の縄張り争い
水浴びする場所が足りないわけじゃあるまいに
隣人との情事はショ糖みたいに甘くないね?
ほら、今日も鉄の水鳥部隊がやってくるよ

縮尺(スケール)がいささか小さいようで
囀りがワンパターンしかない鳥の頭ですから。
どうして誰も忘れてしまったんだろう?
この地球は宇宙に浮かぶたったひとしずくの水の玉だって

ああ

欲を塗りたくって潮の利いたしょっぱい対人関係。
針先ほどの土、奪い合って 次は誰の血を流すのかな
ユーラチカ、ユーラチカ、連れてってよ この空の果てまで
そこからなら世界を全部見下ろせる?

堂々廻(めぐ)って議論は坎為水(かんいすい)ラグランジュポイント
こうなりゃもう、島ごと消すしか方法はないでしょう?
奪い合うパイがあるから鳥たちは喧嘩する
見下ろした世界って意外と小さいよ あんたたちが見えないぐらいに



隣人を愛せよなんて 僕らは奇跡だって、今更
愛が行方不明です、どなたか知りませんか
いざ争いになれば「これは本番ですか?」なんて
雛鳥たちはふざけたことを抜かすのだろう

惑星(ほし)の奇跡たちのなれの果て、微小な感情で塵と塵の命奪い合う
太陽系が銀河の果てにあることを誰も知らない。

「天誅」

マサキは燃えだして消し炭、ミサゴは海に落ちる
みんな猛禽、平等にさ どれだけ食べても腹がふくれない
ユーラチカ、ユーラチカ、連れてってよ この宇宙(そら)の果てまで
そうすればもううるさい声も聞こえないだろう


「狭い籠に閉じ込めたら鳥は喧嘩するんだ」
そう囁いた、誰かの声
九官鳥しか住んでないんなら
この惑星はまさに青い鳥籠だよね?

「籠を出たらどこにも飛んでいけない」
「籠が壊れても生きていけないよ」


地球の外に太陽系があることを誰も知らない

太陽系が銀河の果てにあることを誰も知らない

その銀河がまた銀河団の果てにあることを誰も知らない

銀河団の外に宇宙があることを誰も知らない

宇宙の外にまた別の宇宙があることを誰も・・・・・・


「なんて小さいんだ。ここまで来ると地球も青くないね」



果てしない俗世の輪廻から離脱させてよ
鳥が消えない限り、もう この土地争い(クソゲー)は終わらないの?
ユーラチカ、ユーラチカ、連れてってよ この宇宙(そら)の外まで
あなたを愛せるうちに地から連れ去ってよ

嘘つき九官鳥どもは欲をむき出して戦争
愛も微小なものだけど、あれば少しは変われたのかな
ユーラチカ、ユーラチカ、これでいいの? あの鳥籠は――――いや、もういいや。
「それじゃあさよなら世界!争わなくてもいい空へ、行ってきます(パイェーハリ)!」

いずれはどんな奇跡も天命が尽きるだろう
誰もいなくなったあとにゃ杉の木が生えている。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

20**年のケードル

――――私をあの空へ連れて行ってよ。

好きな人と大空へ逃避行する詩を作ろうと思っていたのに、どこかで何かの間違いが起こってこうなりました。小さな青い惑星の片隅で繰り広げられる、くだらないいさかいの話。欲をかいているのは多分どの国も同じだと思います。

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投稿日:2013/07/28 22:44:38

文字数:1,287文字

カテゴリ:歌詞

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