総てを映す鏡の中 鳥と戯れる少女の影
罅割れてく其の横顔 崩れ落ちてゆく

愛おしき人よ 私が世界で誰より
美しいと まだ言ってくれるなら

御伽噺にふたり堕ちましょうか
真白な雪を踏み鳴らすシュピール
鈍く光る猟銃を回して 森に踊ってはくれないか
愛されるべき美女(むすめ)なら世界に ただ一人在れば良いから
真実を教えておくれ
鏡よ鏡


も一度映す鏡の中 相も変わらない少女の影
瞳伏せている狩人(あなた)の綺麗な横顔

愛おしき人が 躊躇った固い引き鉄を
此の指ならば やおらに引けるけど

頬を伝う涙は拭えないわ
籠城の鳥が紡ぎ出すクラーゲン
白い首を 憎しみの刃で落とすのは易いけれど
嗚呼 此れ以上 血に染めたドレスでは 名を呼ぶことも出来ない
さあ 幕裏にお行きなさい
私は踊る


何れだけ願っても 烏は白鳥になれない
要らない女王の冠を投げ捨てる


ただの女が羽織るのは
闇の香りを閉じ込めたクローク
毒の蜜に 腐りかけの林檎 私にこそ似合いかしら
穢した罪を拭うなら此の手で 何れだけ残酷な運命(さだめ)でも 嗚呼

独りきり堕ちましょうか
真白な雪を踏み鳴らすシュピール
垂れた瞼 提灯のよな鼻 私にこそ似合いだから
愛されるべき美人(むすめ)なら 此の手で 同じ毒の香に葬る
報われぬことだとしても
鏡よ鏡

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

鏡よ鏡〜Schneewittchen〜

穢した罪を拭うなら此の手で。

歌詞募集(http://piapro.jp/t/tDpC)に応募させていただいたものです。前のバージョンにひらがなの譜割りを置いています。
元は応募用ですが、よろしければお使いください!

*簡単な解説
白雪姫の女王視点。白雪姫を殺すように命じられた狩人(猟師)が女王の部下だったという解釈です(原作に明記されていないようなので)。

Schneewittchen(独):白雪姫
シュピール(独):遊び
クラーゲン(独):嘆き
クローク(英):外套、マント

閲覧数:223

投稿日:2015/03/18 14:21:36

文字数:567文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

  • 関連動画0

  • うばら

    うばら

    ご意見・ご感想

    歌詞募集をさせていただいた楽曲ですが、今回は他の方の作品を使わせていただくことになりました。

    いいお返事ができず申し訳ないですが、
    また興味を持っていただけるようこちらも精進いたします!
    あらためて歌詞作品の制作、ご応募ありがとうございました> <

    2015/03/25 18:42:43

クリップボードにコピーしました