■No.269

　　　終わりの歯車へ至る話

歯車の草原で ボクはボクを組み立てた
サビだらけの機械の腕で君を抱くため
時々泣く 花のような笑顔の君の手を
離さないで 守るため ボクらは旅に出た

白黒 瓦礫の轍
肩を寄せ合い歩いた
君が大人になっても
泣く事のない場所へ

笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指そうよ
笑顔が咲く 花が咲く
君と二人でなら

廃棄の湖で 旅は終わりを告げた
戦争がまた君へと 追いついてしまった

黒色オイルの涙
君は笑って泣いた
君は子どものままで
苦しみのない場所へ

笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指してた
笑顔が咲く 花が咲く
場所なんて無かった

もう動かない君
意味を失くした歯車
ボクはボクの身体を
両手で打ち壊した

笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指してた
笑顔が咲く 花が咲く
願いだけ残った


■ひらがなはぐるま

A
はぐるまのそおげんで
ぼくわぼくおくみたてた
さびだらけのきかいのうでで
きみをだくため
ときどきなくはなのよおな
えがおのきみのてお
はなさないでまもるため
ぼくらわたびにでた

B
しろくろがれきのわだち
かたおよせあいあるいた
きみがおとなになっても
なくことのないばしょへ

S
えがおがさくはながさく
らくえんおめざそうよ
えがおがさくはながさく
きみとふたりでなら

A
はいきのみずうみで
たびわおわりおつげた
せんそおがまたきみえと
おいついてしまあた

B
こくしょくおいるのなみだ
きみわわらあてないた
きみわこどものままで
くるしみのないばしょへ

S
えがおがさくはながさく
らくえんおめざしてた
えがおがさくはながさく
ばしょなんてなかあた

C
もーうごかないきみ
いみおなくしたはぐるま
ぼくわぼくのからだお
りょおてでうちこわした

S
えがおがさくはながさく
らくえんおめざしてた
えがおがさくはながさく
ねがいだけのこおた


■読み仮名はぐるま

　　　終わりの歯車へ至る話

A
歯車の草原で ボクはボクを組み立てた
サビだらけの 機械の腕で君を抱(だ)くため
時々泣く 花のような笑顔の君の手を
離さないで 守るため ボクらは旅に出た

B
白黒(しろくろ) 瓦礫(がれき)の轍(わだち)
肩を寄せ合い歩いた
君が大人になっても
泣く事のない場所へ

S
笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指そうよ
笑顔が咲く 花が咲く
君と二人でなら

A
廃棄の湖で 旅は終わりを告げた
戦争がまた君へと 追いついてしまった

B
黒色(こくしょく)オイルの涙
君は笑って泣いた
君は子どものままで
苦しみのない場所へ

S
笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指してた
笑顔が咲く 花が咲く
場所なんて無かった

C
もう動かない君
意味を失くした歯車
ボクはボクの身体を
両手で打ち壊した

S
笑顔が咲く 花が咲く
楽園を目指してた
笑顔が咲く 花が咲く
願いだけ残った



■機械人形と少女