鍵がなければ開かない
鍵がないから開かない

だから その扉は開かない
運命の その扉は開かない

どうして持っていないの
どうして手に入らないの

いいや ただ手に入らないことにしているだけ
いいえ ただ在処を知らないことにしているだけ

知っている 在処も
知っている 手に入れる術

その扉を開いたら 何処へ行くのか
何処へ帰れるのか 分らないから怖いんだ
扉を開ける勇気も 鍵を手に入れる気力も
あの時置いてきてしまった

君が居なければ何も出来ないと

鍵を手に入れようと
鍵を見つけに行こうと
きっと触れることは出来ないだろう
そしてその扉を開くことは出来ない

何時から雨が降ってきて
何時から雨が止んだかも
気付かぬほどに…一人立ちつくす

銀色の扉の前
錆びた鍵穴を見つめながら

振り仰げば青空、あの時の君の笑顔のような青空
気付かないふりして、ぬかるんだ足元、見つめる

運命の扉の前、希望と言う言葉、信じて
運命の扉の前、絶望という言葉、恐れて

今、開け放とう…絶望の叫びのような声、揺ぎ無い心で迎え撃ち
今、開け放て…希望の木漏れ日を浴びに、見つめよう

きっと君が居るかもしれないから。
きっと君を見つけられるかもしれないから。

たった一つのその鍵で…

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

銀色の未来

閲覧数:41

投稿日:2011/11/27 21:13:57

文字数:544文字

カテゴリ:その他

クリップボードにコピーしました