浮世合わせ
黄昏が照らし 降り注ぐネオン街
フィラメント一つ 光放ち焼け散る
外灯でさえも 温かい光を差して
揺るがない影法師 夕凪で佇んだ
終焉が瞬く間に 天高くこだまして 届かない声はここに
永き日も 雲の狭間に 儚き願いを込めて
下弦は浮世の空で 想い馳せる
夜更けが彩る 鮮やかな静けさに
紺青の衣 ほつれ散りぬべき時よ
「君が見たがった演劇を一緒に見よう」
主役は知らないまま 終わりを告げた幕引き
隔たりを導くのは 不変な時の流れ 移ろうは人のさだめ
永き日や 雲を現して 別れゆく天つ彼方
下弦は宵へと向かい 眠りにつく
早天に 眺めた鴉は 対になり飛んで
虚像に真実まで 重ねていた
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