稲妻が鳴った 魔除鳥(ガーゴイル)は砕けた
ガラスの割れた窓で風が啼いている
「お前もおいで」と 誘うその声は
希望の歌なのか無謀なる罠なのか

長い間待ってた 火の気のない灯台で
名前も知らない誰かのこと待ち続けていた
重力という名の 荊に足縛られ
閉ざされた窓で 自由を 乞い 焦がれた

あの日見たことは単なる夢だったのか?

矢来が北を指し 季節が春に向かう
このまま 燃えもせず 朽ちてゆくくらいなら
くだらない舞台から 飛び降りてしまおう
救いのカードが 切られるより前に、前に


鐘の音が鳴った ハレルヤは聞こえない
星だけが知らん顔蒼い空で光る
手持ち無沙汰に 神にでも祈った
「こんな世界など壊れてしまえばいい」

長い間続いた ルーチンが終わる夜
不意に現れた鳥はまるで魔物の相
自由に見えたんだ その姿が憎くて
放たれた窓を 拒んだ 「来い ここまで」

夢見てもいいじゃないか、短い夏だもの

北辰は瞬いて 鳥を旅に誘(いざな)う
太陽 追いかけて 羽焦げるまで飛べば
不自由な地上さえ 美しく見えるだろう
赤い城壁に 捕まるより前に、前に


東からの風に乗って舞い込んだ風花
それは明日照らす灯をくれる ガラスの羽根だった


長い間待ってた この心が解けるのも
龍でもなんでもいい誰かを望んでいた
「信じてもいいのか こんな世界なんて―――――」
言いかけた喉に 閃く 銀 月の刃(は)―――――!?

「壊してあげよう お前の望みどおり」

稲妻が鳴った あるいは鐘の音か
神様はどうしていつも皮肉なんだ
グッバイ、青き日の真夏の夢よ
この目にはもう二度と 空は映らない

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

カセドラル・クライシス -崩壊する尖塔‐

―――君を信じたかった

「革命」シリーズ「アストラル・カセドラル」のリメイクにして「新・革命」シリーズの一作。どん底からあげて最後にまた突き落とすという、私としては珍しく、かつべらぼうにひどい後味の作品になってしまった・・・。

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投稿日:2014/05/20 00:46:03

文字数:702文字

カテゴリ:歌詞

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