昔々ある国にとても 心根の悪い人間がいて
ある日神様がついに怒り 彼を裁きこらしめました
だけど最後のその日も彼は 心根悪い人間のまま
首が離れる時まで 叫び続けていました

バカな奴だ バカな奴だ
オレが改心などするものか
たとえ何回生まれ変わっても
オレは悪党になるよ
残念だったな、って


その人間は次の命で 薄汚れた獣に生まれて
やせっぽちの病気の野良犬 誰も見向きせず通り過ぎます
だからゴミを漁って食べて 人間には吼えて牙を剥き
死ぬまで一人ぼっち 孤独でいるつもりでした

バカな奴だ バカな奴だ
オレが反省するわけないだろ
あっというまに終わる命さ
噛み付き続けてやるさ
覚悟をしていろよ、って


ある日馬車に轢かれてしまった 彼を女の子が拾いました
怪我をした彼の手当てをして 大変可愛がってくれました
だけど犬(かれ)はするどい牙で さんざん噛み付き傷つけました
それでもつきまとうので うんざりとしてました

バカな奴だ バカな奴だ
こんな薄汚れた犬一匹
どうせすぐ死ぬに決まってるさ
ほうっておけばいいのにさ
時間の無駄だな、って


冬が来て春が来て夏の日 突然女の子は来なくなり
彼は不機嫌になりながらも ずっと彼女を探していました
女の子は病気で寝ていて 窓の外にいる彼に気づいて
窓からパンをひとかけ わけ与えてくれました

バカな奴だ バカな奴だ
パンをくれてる場合じゃないだろ
お前のが死にそうじゃないか
オレになんてもう構うな


神様はバカな奴だよ
別にオレは生まれ変わりなんて
本当にどうでもよかったんだ
悪党は悪党らしく死ぬさ

神様はバカな奴だが
少しオレに情けをくれないか
あの子だけは助けてやってくれ
悪党につかまる前にさ


バカな奴だ バカな奴だ
今更願いごとなんてガラか
後悔なんてしたことないのに
こんなことで吼えている
愚か者はオレだよ


昔々ある国にとても 心の寂しい人間がいて
ある日神様が彼を哀れみ ケモノの夢を見せました
そして最後のその日に彼は 他人の幸せを願いました
夢から覚める時まで 叫び続けていました

昔々ある国でその日 心の寂しかった若者が
懸命に道を走ってました あの子の家に向かって
あの子の家に向かって

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

或る愚者の幸せ

自分でメロディーを半分くらい作っている物の歌詞です。ええ、歌詞です。小説じゃなくて、歌詞です。アホみたいにNAGEEEEですが、歌詞です。結構早口なので、これ、字数で見るほど長い曲じゃないんだぜ……?

兄さんがギター片手に弾き語りしているようなイメージで作りました。
バンプの「K」とか「ダンデライオン」辺りを目指して微妙に方向を見誤った感じです。

結局オケは作れなかったので、メロディーだけで動画を作りました。

閲覧数:331

投稿日:2011/02/15 20:43:25

文字数:948文字

カテゴリ:歌詞

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