カイメイ、ミクメイでカンタレラです。
長いのでいくつか分ける予定です。
お好きな方がいらっしゃいましたら、フーン、くらいにみてもらえれば幸いです。
注意※この小説内でミク→ミクレチア、KAITO→カイザレ、MEIKO→メイコ
   となっております。
   妄想捏造がかなり酷いですが華麗にスルーしてやってください


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青く美しい髪に月光が柔らかく舞い降りる。窓の前に立つ男は一人静かに物思いにふけっていた。
煌く黄金色の全ては自分の物。手中のワイングラスを傾けてぼんやりと月を見た。
あえていうなら、あの天空に浮かぶ月くらいか。
そんなくだらない考えを瞬時にけして、喉に滑り落ちる赤がゆるりとしみていく。

「カイザレ様、お手紙が・・・」
「置いておけ」

やってきた執事にそう命じる。一人の時間を邪魔されて不機嫌になる。
どうせ財界の金に餓えた山犬共の催促だろう、と思ったが違った。
そっと封書に触れる、甘い林檎のような香気がたった。
見たこともないサインに戸惑う。
これは誰だろう、じっくりと裏かえしつつ眺めると、鋭い痛みのように記憶が瞬時に脳を支配した。



『かいざれ!なかないの!』

「メイコ・・・・?」



鮮やかな紅が瞳に襲い掛かる。
幼い頃の記憶が堰を切ったように脳内に脳内に洪水を起こした。

薔薇園、鮮やかな赤、微笑み、涙、左目

全ての言葉が昔に繋がる。父親は最低な教皇。いろんな女と関係を持っていた。
ミクがやってくる前にやってきたのが、この手紙の送り主だ。腹違いの姉、といったところか。
栗色の髪の毛が日の下で揺れるのが、たまらなく好きだった。
頭も気立てもよく、よく出来た少女だったのだが、ある事件で父が追い出したのだ。
あのときが初めての殺意だったような気がする。卑しい男の考えが、醜い父の本性が良く解った。

しかし、今、あの男はもういないのだ。


さて、小さく呟いて柔らかなソファをたつ。彼女を迎える準備をしなくてはいけない。
闇の帳を疎ましそうに歪ませる炎をともして、長く続く廊下へ足を踏みだす。
月明かりに幽玄に浮かび上がる薔薇園、そうだあそこも庭師をいれなくては。

あの場所にあのときの時をすこしだけながすために。





 カ 
   ン 
     タ 
       レ
         ラ 【M-style】



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

カンタレラ <M‐Style> 序章

 
捏造妄想小説(※カイメイ・ミクメイ要素を含みます、注意。
史実→父親が教皇
妄想→腹違いの姉
的な感じでお送りします。

閲覧数:953

投稿日:2008/07/04 17:20:25

文字数:1,026文字

カテゴリ:その他

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