ジャケット

水面まで落ちてきた空を覗き込んでは、
眼を焦がし眩む視界。
また今年も夏が来る。


じゃれつく小麦色の肌が遠く歌えば、
べたつく風に髪が泳ぐ。
幾度目かの夏。同じ夏。

逞しい腕は細く、爪は割れていて、
優しかった顔も痩け、綺麗な黒髪は白く、
揺れるカーテンの外を眺めていた。
あなたは何を、私は何を、考えていたのか。


蝉が鳴く、その音が降り注ぐ中を行く。
薄暗く、少し涼しい、長い永い木陰の道。


あなたを連れ出すあの夏 あの夏
あなたを連れ出し去る夏 あの―――

私は今まで 長い永い間考えていた。
答えが失われている私の心遺りを。
あなたは何を、考えていたのだろう。
私があなたを考えていた、想っていた、あの夏。


水面まで落ちてきた空を覗き込んだら、
眼の奥が燃える世界。
また今年も夏が去る。

00:00 / 05:01

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Just Juvenile

オリジナル33作目の曲です。
夏が来る頃に、と思ったら梅雨明けしちゃってました。梅雨明け後の方が梅雨みたいな天気ですが……。
「あなた」が誰なのかは、実際の人なりキャラなり物なりお好きなモノに当てはめちゃってください。

閲覧数:370

投稿日:2017/07/30 13:21:57

長さ:05:01

ファイルサイズ:5.7MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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