■No.225

  多構造三十二面体

一人掛けで座るダイニングチェアーの脚の擦り傷が
モニター越しの笑顔の幕間を こちら側に引き込んだ
パパとママとパパのおしゃべりは 午前二時の隙間まで
ガラス越しの言葉の破片が 地面に散らばってゆく

誰も彼もいない街で
キミとボクと私がいて
どれが本当の私だったか わからなくなってく

ぶらり歩く夜の教会で 咲いた白のフリージア
鏡越しの水面に花弁が 赤く降り積もってゆく
キミとボクと私でおしゃべり 午前四時の彼方まで
一人横で笑う黒猫と 踊り明かそう

ひらひらり ひらひらりと踊る 多構造な愛の呪文を
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の箱に 鍵かけて閉じ込めてみた
くるくるり くるくるりと廻る 多面体の自我境界が
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の意味を取り違え スピンしてゆく
叩き潰して壊して
ほら ハッピーエンドね


舞台小屋で遊ぶ人形は 今日もずっとご機嫌で
当たり障りの消えた言葉を 不躾に投げかけてく
パパとママとパパのおしゃべりは 偉い人の先導で
舞台袖で微笑むピエロに 手を振り返そう

ひらひらり ひらひらりと踊る 多構造な愛の喜劇を
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の箱に 鍵かけて押し込んでみた
くるくるり くるくるりと惑う 多面体の自己認識が
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の嘘を取り違え 崩れ落ちてく

終わりがないなら
始まりもなくて そう
これで全部お終いだよ

ひらひらり ひらひらりと踊る 多構造な愛の呪文を
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の箱に 鍵かけて閉じ込めてみた
くるくるり くるくるりと廻る 多面体の自我境界が
『好き⇔嫌い』『好き⇔嫌い』の意味を取り違え スピンしてゆく
叩き潰して壊して
ほら ハッピーエンドね



■説明など
めんたいこおいしい

ちなみにサッカーボールは半正三十二面体だそうです

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

多構造三十二面体

閲覧数:421

投稿日:2016/07/05 02:10:02

文字数:793文字

カテゴリ:歌詞

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