君が居て　ただ隣に座って
瞳重ねて　笑ってくれて
小さな小さな　「ありがとう」の言葉も
当たり前過ぎて　言えなかったんだ　ずっと

臆病な僕に君は　空の広さを教えてくれたんだ
震え出す　冷たい心　刺じゃない世界見せてくれた

響く警鐘(けいしょう)　狂う秒針　リセットボタンは突然に
消えてゆく　融(と)けてゆく　空回るカセットテープ

止まらない

裏も表も　繋がらないメビウス
君を探して　迷う影は消えて
いつかまた　その手を握れたなら
今更でも　それでも　君に「ありがとう」って云うから

泣き虫な　その花束に　涙に濡れた手で触れたあの日
弱虫な　僕の居場所は　君の温もりの中だけに

何千年　何億年　神様の気まぐれな戯言は
運命と　愛情を　握った手の中から

零(こぼ)して

君が居た世界　君が居ない世界で
信じたものは　紅(あか)い花の棘(とげ)
いつかまた　その温もりに会えたら
我儘(わがまま)でも　それでも　君に最後の告白を

夕暮れの　フルートの音が響く
揺らめく影を見た
臆病で　泣き虫な
何億年前の僕に

「サヨナラ」

表も裏も　繋がらないメビウス
狂わせた秒針　叩き割った時計
今日もまた　後ろ姿を追って
片想い　それでも　君への愛の歌

愛色(あいいろ)の輪に　繋がらないメビウス
君を探して　影はゆらゆらめいて
「僕の居場所を　君の温もりの中に」
そう言えた日に　絡まった紐は切れた