じゃあ 出掛けようか
新しくした定期を握って
怖がってきた改札の向こうへ
君の勇気で

君の中の名前を無くした
ただごとじゃない物語を越えて
瞼に隠した約束の為に はじめなくちゃ

毎月購読した読み飽きない雑誌
誰にも言えない秘密の覚え書き
殺したい奴の数以上に救われたかった自分を
助けに行こう

一つも笑えなかった冗談も
馬鹿馬鹿しかった大長編も
くだらないけど 掛け替えのないもの
いつか忘れるだろう フラッシュみたいに
場所も思い出せない公園や
秘密基地だったトンネルの向こう
雨が好きになれたのは この街のおかげで
思い出したくない事も連れて行こう

空、染め上げていく
頼んでもいないのに勝手な星は
僕の日常を知らない振りして
カレンダーをめくっていく

じゃあ 異邦人の貴方
知らない事情を引き摺って戦う
今にも倒れそうな後ろ姿を
支える杖の話を教えて欲しい

遅延を知らせる電車のアナウンス
スワイプされて流れる それぞれの溜め息
諦めた人に無関心な僕らの自分勝手も
背負って行くよ

脆く崩れそうな薄明が
隣で寄り添った暗闇が
誰とも違う君の独白を
毎秒形成した フラッシュみたいに
もう他人事じゃない他人事
ずっと震えたままの両脚で
踏み出せた勇気が どう転んで行こうと
受け入れる事を選んだ 不自由を

一つも笑えなかった冗談も
馬鹿馬鹿しかった大長編も
くだらないけど 掛け替えのないもの
いつか忘れるだろう フラッシュみたいに
それでも眩しかった薄明が
覚悟を与えてくれた暗闇が
抱き締めてくれていると信じられるから
どうせなら飛び込もうか 明日へ

祝祭みたいな普通の日々に
記念撮影のフラッシュを
ひとりのままでも思い出になるかな
自分で繋いでいく事を決めた世界
誰のものでもない君の
君の知らなかった僕の
物語が交わる一瞬で語り明かそう
足りないなら その為に約束をしておこうぜ

ここからは蛇足みたいなもので
でも 本当はこれまで全部 そんなもので
言葉にするのも余計な感情
それぞれ 持ち合わせているから

昨日までの続きの今日の
その後日譚で いつかまた乗り合わせようか
この電車は各駅停車
退屈だろうと乗り過ごせない事ばかり

ここからもひとりぼっちの僕ら
素知らぬ顔で迎える朝に
やり過ごせない予定をきっと
それぞれ 持ち合わせているから

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投稿日:2024/03/03 14:07:25

文字数:990文字

カテゴリ:歌詞

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