“Славься, Отечество наше свободное,”(栄えあれ 我らが自由な祖国)
“Славься, страна! Мы гордимся тобой!”(栄えあれ 我らそなたを誇る)


狂乱より離れ千里
遠吠えも乱鴉(らんあ)の声ももう聞こえない
国家危急の折、皆々集いて往かん
「北ノ風強ク、天気晴朗ナラズ波モ高シ」

山県(やまがた)に迫る日の出 猛虎の眼(まなこ)は耽々と
ご恩に報いるため 誠を掲げて蛮族を討つ

誉れ高きは雪の白
純潔を名誉と蒼穹(そら)に立て
愛と勇気の赤を持ち、いざ
「国賊を討伐だ」

傾国の銃声に怒り萌え出で 棘で武装す薔薇の騎士団
守るも攻めるも鉄(くろがね)の意思で玻璃の檻を壊す

もしも火の手が京を焼くなら 景山の岳(がけ)から飛び発って
泰平を乱す奴婢(ぬひ)を檜(ひのき)の枝で討ち懲らしめる


ソドムに迫る大火
崩れかけの城壁を眺めて笑う朧月(ルナー)
耐え難きに耐え忍び難きに忍ぶ
元より腹をも掻き切る覚悟でございます

双頭の鷲は今別たれ いがみ合う仇(かたき)と化す
勝利した方だけが 正義と賞せらる現世(うつしよ)

いざ立て流陸の同朋達 父祖たちの念願を聞く時は今
我らと我らの子孫のため 恒久の平和を守る

異教の悪魔は異国の神 セント・ジョージも所詮は人殺しだ
仁徳を食い物に洛中を燃やした赤十字を裂け


狼戻(ろうれい)の友は還らず 私を禽獣となじる
ならばあえて問おう、「売国奴はどっちだ?」

赤星を戴く義の獣
翼もて今蒼穹(そら)を駆けん
清廉の白薔薇散るならば
私を殺して構わない

壮大な夢は無情な暴力(ちから) どのみち紅(あか)き痛みは流される
もしもそれが分からぬなら蕾のまま死んでゆけ

蛍雪の時は儚く消え果て 青い夢は遊離の幻想と散る
神居の風よ吹き散らせせめて安らかに眠るよう

三色旗の下、いざ我往かん 民を主と忠誠を尽くすことを
たとえ未来への裏切りと友に呼ばれようと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

トリコロール・トライアンフ

――――反革命側の歌。裏切り者となじられながらも、彼もまた「守る」ためにゆく。

「繚乱桜花狂想曲」と対になる、「革命」シリーズの第四弾。冒頭に引用したのはロシア連邦国歌「祖国は我らのために」。しかし文中に出てくるワードにはロシア以外にもいろいろ・・・。
たとえ傾きかけでも全力で生まれた国を支える、もう一つの「愛国」の形を書きました。果たして正しいのはどちらなのか?

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投稿日:2013/07/28 22:32:31

文字数:845文字

カテゴリ:歌詞

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