もう少し、もう少し、あなたのそばにいさせて…

メイコより、カイトより、そうあいつ、あのメス豚よりも、輝いてみせるんだから。


もっとあたしを見てよ、こんなに近くにいるのに!


あたしは、あたしは。



あたしは鏡音リンなのよ!



なのに。





「あらぁあなた、ボーカロイドって言ったら初音ミクちゃんじゃないの?」



エプロンをつけたうp主の奥さんは口に手をあてておっとりとそう言った。


違うわよ、何言ってるの?



「違うよ、この子は鏡音リン。ボーカロイドにも色々いるってこの間話したろ?」


「あぁ、そうだったわね。02ってことは、この子が二番目の子なの?」



奥さんは私の右腕の刻印を見て呟く。


二番目?二番目ですって?



「うちの主人がお世話になるわね。えぇと、リンちゃん?お口にあうかどうかわからないけど、今日はゆっくりしていって頂戴ね」


そう言ってやんわりと微笑んだ奥さんの言葉は逆に私の神経を逆なでて、私は必死にぎこちない笑みを浮かべた。


テーブルには4人分の食事。うp主と、奥さんと、私と、それから小さめのキャラクター皿に盛られたハンバーグとサラダ。


(ん…?)


色とりどりに盛られたサラダを眺める。
真っ赤なトマト、黄色いコーン、黄緑のレタスそれから、緑と白のコントラストが。



「ボーカロイドは、ネギが好きって聞いたのよ?」



(ネギ、ですって…?)
暴れてやろうかしら?



「おいお前、ネギは…」
「有難う奥様、おやさしいのね」



うp主の言葉を遮って、あたしはにっこりわらった。



誰だってそうよ、ボーカロイドって言ったらいつもいつもあのメス豚のことばかり!


あたしはどうせ2番でしょ?


わかってる、わかってるわよ、わかってる…!





<b>わかってるわよ、</b>
だけど、






ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

いっしょにね!2

閲覧数:159

投稿日:2009/07/29 21:53:03

文字数:802文字

カテゴリ:歌詞

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