千燈夜行(せんどうやこう)

月影途絶えし夜
響く那由他(なゆた)の鬼哭
雲間より落つる
甘美の雫呪詛の如く

幾十許(いくそばく) 明け待てど
この身 阻むは羽音
瞼塞がれて
声は霞れゆく

迫るは黄泉路の影
響く暁闇(ぎょうあん)の鐘
濡羽(ぬれば)の闇夜へ
消え逝く者よ

凶つ風(まがつかぜ)吹く
寂寞の暗夜に
研ぎ澄ませし魂(たま)の音
今轟かせ

声を張り上げ唄え
魂魄を煌かせ
真なる裡(うら)の篝と
笛の音が導くまま

火を燈せ此の夜に
惑わぬ為の導
猛りし焔を携え
いざ、夜を往かむ

「オン・アビラ・ウンケン・ソワカ」
「槐夢とて光あれ」
「裂帛の我が声響かせたまへ」

在りし日の空は 手繰る常世の果て
灰暗き双眸の裏へと 翳り紫斑に濡れた

紺碧の夜を覆う雲の行方を雨に問うて
生苦(しょうく)の間に挿す御月の影を土塊に問う
否、現に咲くは灯火(とうか)。今、虚ろを裂くは
幾千もの調べ

(天つ空)
玲瓏の空へと
(浮かぶ)
歩み続けてゆく
氷輪の如き光帯びて
明けに至れ

夜半より醒めぬ
寂寞の暗夜に
幾千もの魂の音 今
闇を行く

声を張り上げ唄え
魂魄を煌かせ
真なる裡の篝と
笛の音が導くまま

火を燈せ此の夜に
惑わぬ為の導
猛りし焔を携え
今、夜を照らす

東雲の日の如く凶雲(まがくも)を祓へ
惑わざる者、暁を知る
綴る恵光の糸は瑞光となりて
衆生を明けへ誘う

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

千燈夜行

4曲目歌詞

閲覧数:688

投稿日:2013/02/18 00:45:56

文字数:601文字

カテゴリ:歌詞

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