太陽のの日差しが降る季節
私は君と出会ったんだ…


学校帰り偶然立ち寄った図書館
いつもなら入ることなんてないのに
その日だけはなぜか分からないけど
中に入りたい気分だったんだ

入ってすぐ広がるテーブルの列
その中に一人、座っている君がいた
通り過ぎるふりをして見たテーブルの上には
見たことのないような数式の数々

ちょっと離れて座ってみる
けど、やっぱり何か気になる
本を読むふりをして…

見つめたそのときふと目があったの
ほんのちょっとだったけど
一瞬きみが微笑んだ顔が
思ったよりも優しかったから
もう一度笑ってくれないかな
もう一回こっち見てくれないかな
君の真剣な横顔に願う
こんな事考えちゃう私…
恋、しちゃったかも




それから毎日図書館に通いつめた
君の微笑んだ顔が見たくて
理由はただそれだけの為だけど
今の私にとっては十分すぎる程

いつものように座ってみる
ちらっと君の姿を見る
勉強するふりをして…

今日は君の真剣な顔が
くるくるいろんな表情をする
悩んだ顔や困った顔
次は満面の笑み浮かべて
君の真剣な横顔や
君の優しい微笑みを
もっともっと知りたいと願う
こんな事考えちゃう私…
恋、してるかも



あれから時は過ぎもうすぐ雪が降る季節
話しかけられない日々が続いて
とうとうここまで来てしまった…
今日こそは…今日こそは…
なんて思っていると…


目の前には温かい缶のコンポタと
ちぎったルーズリーフのメモ
「今日は寒いから、どうぞ。」
一瞬訳が分からなくなったけど
ここには彼と私しかいない
これは彼からの差し入れなんだ
そう思っただけで胸が躍る
こんな事考えちゃう私…

いつもの閉館時刻が迫る
彼にさっきのお礼を言わなきゃ
焦って急いで荷物まとめて
一足早い彼のもとへ走る
ちゃんとお礼いえるかな
変な顔しちゃわないかな
勇気出して話しかけた…

「あの、さっきはありがとう！」