時間の境界を行く特急を今日も見送った
伏せた教科書を僕は拾わずに
視界の真ん中を行く飛行機雲を掴まえて
消えた街燈と影を辿って帰る
透明な空を鈍く曇らせる
秋風に俯いた稲穂のような
さよならも言わないまま
未来へ走った友達が憎かった、閉じた踏切
泣かないと決めて約束を交わした時の温度
忘れてないさ また境界の隙間
時間の境界に立つ標識をまた眺めてた
暮れた天球は僕を見捨てずに
視界の隅っこにある文字の羅列を追い越して
夏が終わったと告げるノスタルジア
閑静な道端に残った物
友達と戯れ合った遠い日のようだ
さよならも言わないまま
未来へ走った友達が憎かった、閉じた踏切
泣かないと決めて約束を交わした時の温度
忘れてないさ 暮れたオレンジ色
空を落ちる流れ星が数多記憶を呼び覚ます
同じ空の下 桜吹雪の中に涙粒
さよならも言えないまま
離れ離れになって幾年過ぎた、咲いた花弁
泣かないと決めた約束も今では遠い我楽多の様
透明な視界を穢すまで
コメント1
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ご意見・ご感想
沖津 海松
ご意見・ご感想
独自の表現が深みのある世界観を作っているように感じます。引き込まれるようです。
応募ありがとうございました!
2017/10/01 17:55:21