ところでどこまで歩いてきた？
此処は地獄の果て
悴んだ聲で辜を詠う　俺は犍陀多

千里の道も、とは云うけど南十字(サザンクロス)は遠い。
とろい旅路の中現抜かして眺めるトロイメライ

金も希望も人望も無い
減るもんはあとは心くらい
なのに貴方は俺に蜜を与えるんだろう。
進むも止まるも同じなら
貴方がそれを敷いるなら
行き先ならもう決まっている。俺を導いてくれ！

垂らしてあった蜘蛛の糸に縋り付くような
口渇した日々は変わらない。一寸先は蛇道
さぁ今度は何が待ってんだ？山道はまだ永い。
毒を喰らわば皿まで。慎んで受け入れよう。

なァ、お釈迦さん。
貴方はこんな俺も救ってくれんのかい？
なァ、ダーリン。
貴方だけは俺の地獄でいてくれよ。

ところでどれだけ歩いてきた？
此処は地獄の果て
嗄れた指で罰を撫ぞる　俺は犍陀多

塵も積もれば、とは云うけれど拾う善は際限ない。
なし崩しでも葦を啣む雁が与える亡き未来

戻る体(てい)も脳も骨すら無い
吃る様貯まる不平不満
だのに貴方は俺に手を差し伸べるんだろう。
生きるも死ぬも同じなら
貴方がそれを望むなら
為すべき事は決まっている。俺を滾らせてくれ！

亡くした伴侶を石の上で百年待つような
凡庸な日々は変わらない。一寸先は斜路
さぁいつか終わりが見えんのか？最果てはまだ遠い。
他人の不幸は蜜の味。謹んで賽を汲もう。

貴方が思うほど、私は利口ではない。
禿鷹の如し眼で、鈍色の空を睨む。
貴方が待っていると言う虹の橋は何処へやら。
終わり視得ずも栓も無し。
憂い給え。救い給え。

垂らしてあった蜘蛛の糸に縋り付く様な
狡猾な日々は変わらない。行き着く先の斜陽。
さあ、今度は何が待ってんだ？山道はまだ長い。
禍福は糾える縄の如し。天命に委ね行こう。

なァ、お釈迦さん。
貴方はこんな俺でも望みはあんのかい？
なァ、ダーリン。
貴方だけは俺を見守っていてくれよ。
なァ、お釈迦さん。
貴方はこんな俺も救ってくれんのかい？
なァ、ダーリン。
貴方だけは俺の地獄でいてくれよ。